【検証不能】大谷選手記者会見は7,000万人以上が視聴?

12月15日(日本時間)午前8時に開かれた、大谷翔平選手のドジャース入団記者会見について、いくつかのメディアが「7,000万人以上が視聴した」という記事を出しています。いずれもアメリカのMLB Networkが情報源であると記しています。


こういう数字は疑わないといけません。アメリカの人口は3億人ほどであり、7,000万人はその20%以上に相当します。スポーツ中継で最高の視聴率を獲得するスーパーボウルでも視聴者数は1億人程度です。平日で、かつ現地時間では午後3時(東部時間だと6時)に行われた記者会見がそんな数字になるとは普通は考えられません。

ただ、現地の複数のジャーナリストがこの数字に触れており、MLB Networkがそのようなことを言っていたらしい、ということは伝わります。実際の映像がないのでどんな文脈で言ったのかは分かりませんが。


大谷選手の契約が10年総額7億ドル(年7,000万ドル)で、うち6,800万ドルを後払いにしたことが報じられています。そのことにひっかけて、実際は200万人なのを誇張して7,000万人と言ったのでは?というジョークも見られましたが、真相は謎です。

実際のところはどうなのかと言うと、アメリカでは記者会見をESPNとMLB Networkが生中継していたそうですが、ESPNの視聴者数は48.7万人、MLB Networkは4.8万人だったとのことで、足しても50万人強にしかなりません。


もちろん、その後のニュースや動画配信などをすべて足し合わせればもっと大きな数字になりますが、少なくとも「ライブで」7,000万人が視聴したとする記事は誤報だと言わざるを得ません。そんな数字を使わなくても大谷選手の素晴らしさは伝えられるはずです。

日本のテレビについても触れておきます。一般的に視聴率として報じられるビデオリサーチによる数字はないのですが、スイッチメディアという会社が調査した数字が報じられていました。


これによると、テレビ朝日(羽鳥慎モーニングショー)が10.2%、フジテレビ(めざまし8)が7.5%、日本テレビ(ZIP!)が6.8%で、合計すると24.5%です。朝ドラ終了後に合流したNHKを加えると、瞬間的には30%前後の視聴率が記録されたことになります。

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