DAZNのデータ戦略は徹底的なスポーツ特化にあり。

データは「21世紀の原油」などと言われているそうで、データを征する者は市場を征する。
ということで今回はDAZNのデータ分析に関する記事を紹介。
現時点では新規会員の獲得とUIの改善に多くのパワーがつぎ込まれているとのことで、発展途上のサービスとしては致し方ないが、ある程度成熟してくれば、課題は既存会員の維持へとシフトしていくだろう。

DAZNの最大の売りはライブ配信だが、視聴できる時間には限度がある。また、ライブに視聴者が集中するとインフラの問題が発生する。
なので、これからのDAZNに求められることは、限られた時間の中で多くの試合、多くの競技への関心を高めることとなる。「忙しい人」にも入会してもらえるよう、サービスの魅力を高めていかねばならない。

DAZNのグループにOptaという会社がある。というか、先にOptaがあったわけだけど。
スポーツのデータ分析を専門とするOpta社は多くのメディアや競技の統括団体、そしてクラブチームを顧客に持つ。Jリーグの中継を観た方ならば、その中でOptaのデータが使われていることをご存知だろう。

スポーツに興味を示すネット企業は多い。中でもAmazonやFacebookは強力だ。Amazonは購買履歴データ、Facebookは会員の詳細なプロフィールデータが大きな武器となっている。
これらの巨人にDAZNが立ち向かっていくには、Opta社のデータを含むスポーツに特化したデータ戦略が必要だ。

DAZNには購買履歴も会員プロフィールもないが、逆に言えばこれらのデータはさほど重要ではない。例えば仙台に住む人がみんな楽天やベガルタを応援しているわけではない。
どのコンテンツをどれだけ観ているかがわかればよく、その人に合った情報を提供することが大切だ。上記の記事ではACミランの例があがっているが、これはあくまで入会直後の話であり、視聴データが蓄積がされていくことで徐々にパーソナライズされていく。

映像を解析して自動的にハイライトを生成する技術などはすでに存在する。そこにOptaのデータを加えることで、例えば個々の選手に特化したハイライトを生成することができるかもしれない。好きなチームや選手を追いかけたいが時間がない、という会員にとってはとても便利になるだろう。

ということで特に結論はないのだけど、ひとつだけ言いたいのは「ダウンロード機能はまだですか?」です。はい。

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