ラグビーvsサッカーの次は、自転車vsソフトボール?

ラグビーの日本vsニュージーランド戦と、ACL決勝が同じ日テレでかぶったことの記事を先日書きましたが、今度はそれと似たような、ちょっと違うような、そんな話。


11/4(日)の16時、地上波のテレビ東京で放送されたのは自転車の「ツール・ド・フランス さいたまクリテリウム」。そして、衛星波のBSテレ東(10月にBSジャパンから改名)で放送されたのはソフトボールの「ジャパンカップ」決勝戦、日本vsアメリカだった。


一般的に地上波>衛星波(BS)というイメージで見られがちだけど、テレビ東京に関しては事情が違う。なにしろ地上波のネット局が少ないので、BSのほうが世帯カバー率が高い。

なので、テレ東にとって地上波とBSのどちらを優先しているのかはわかりにくい部分もある。

バラエティ番組なら地方局に個別で販売できるけど、スポーツ中継は同時性が大切。先日の卓球・Tリーグ開幕戦は同時放送だったし、レギュラーでも土曜日の「ウイニング競馬」が同時放送となっている。(なおBSのほうが30分早くスタートする)


もちろん、どっちの競技が上か、なんて話をする気はないのだけど、どっちが地上波向きでどっちがBS向きか、という話ならしてよいでしょう。


まず、ソフトボールのジャパンカップはWBSC主催ではないものの国際大会であり、しかも世界最強を争う日本とアメリカの対戦。かたや、さいたまクリテリウムは豪華なメンバーが揃うものの非公式戦という違いがある。

また、ソフトボールは延長戦になることも多く、試合終了の時間が読みにくいが、自転車であれば距離とだいたいの平均速度から終了時間の推定ができる。(もちろん過去の記録も参照できる)


そう考えると、柔軟な編成ができるBSのほうにソフトボールを持ってくるのは判断として正しい。結果的に7回で終了したが、試合終了まで延長の予定だった。

さいたまクリテリウムは1時間のディレイ放送で延長の予定はなし。放送が始まった16時時点ではまだゴールしてなかったのだけど、問題なく放送枠に収まった。


ソフトボールについては雨天中止のリスクや、(可能性は低いとはいえ)日本が決勝戦に進めないリスクもあった。そういう意味でもBSに回したほうがよかったと思う。なお、日本戦だけでなく全試合をネット配信していたのも評価できる。

また、さいたまクリテリウムはJ:COMがスポンサー。CATVはBSの再送信を行っているので、BSでCMを流す意味は薄い。その点でも地上波でよかったと思う。(JSPORTSでもCMを流してたけどそれは子会社なので…)


我々がBSの価値をうまく測れないのは、視聴率がわからないからという理由もある。調査はいちおうしてるらしいけど、公表はされていない。

そもそも視聴率はビデオリサーチ社の商品なので、すべての番組の視聴率を知ることはできないし、記事になるのもひと握りの番組にしかすぎない。


NHKはすでに多くのスポーツ中継をBSで行い、視聴者もそれをごく自然に受け止めている。なので、今後BSの価値が上がっていけば、民放のスポーツ中継もどんどんBSに流れていくはず。なんだかんだ言っても無料と有料には大きな壁があるのだから、良質なコンテンツが今後たくさん無料で放送されることを期待してやみません。


でも、BSだと受信料が上がるから…なんて話をするのは堂々巡りになるのでやめておきましょう(^^;

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