ゴルフネットワーク、PGAツアーを完全生中継
PGAツアーの放映権の動向についてはこれまで何度か取り上げていますが、また新たな動き。というか、空いているピースがひとつ埋まったというのがより正確な評価か。
従来、決勝ラウンドはNHKに優先権があり、ゴルフネットワークは録画放送だったのが、来年からライブに変わるという大きな発表がなされた。
風向きが変わったのは今年6月。ディスカバリーチャンネルでおなじみのディスカバリー社が米国外の放映権を獲得。2019~30年の12年間で20億ドル以上という異例の長期契約となった。
ゴルフネットワークはジュピターテレコムの子会社であり、またジュピターテレコムはディスカバリーの日本支社にも20%出資している。この関係もあり、2019年以降の放映権維持に道筋がついたと考えられる。
また、ディスカバリー社は2019年から新たなOTTサービス「GOLFTV」を開始予定。
これによって、現在予選ラウンドのみ配信を行っているDAZNについては継続の可能性が低くなったと思われる。
今回の発表において、ゴルフネットワークが獲得した権利は「CS・CATV・IP有料放送の独占放送権」となっている。つまり、CSでもなく、有料でもないNHKとはバッティングしない。
もちろんNHKもディスカバリー社との交渉に入るため、撤退の可能性も試合数減の可能性もあり得るけど、すき間を残している以上、まったく消えることはないと予想する。有料放送に引き込むトリガーとして、無料放送の存在を無視するわけにはいかない。
また、プレスリリースにないのが契約年数。この一連の流れから最大12年間の可能性もあるのだけど、きちんと明記されていないので実際にはもっと短いのではないかと。
少なくともゴルフネットワークには契約数を伸ばすためにさらなる経営努力が求められる。
日本時間では深夜~早朝の放送が多く、ライブ中継の旨みはさほど大きくないし、もちろん再放送はするのだけど、見逃し配信ができるGOLFTVのほうが便利。下手を打てばNHKとGOLFTVの挟み撃ちを食らうかも。
このへんはまだ発表されていないGOLFTVの料金をみてからにしましょう。おそらくゴルフネットワークの月1,800円より高い設定にはなりそうもないので、その場合にはますますゴルフネットワーク全体のコンテンツ力が問われることになります。
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