ラ・リーガ、海賊版視聴者の取り締まりへ動く。

バルセロナの商業裁判所は、いわゆる海賊版サイトを通じてラ・リーガの試合を違法視聴した者に対して直接罰則を下すことができる決定を行いました。ラ・リーガが大手通信5社などに対して違法視聴者の情報提供を求めた場合、それに応じる義務があると認めました。


従来は違法配信者や、無許可でパブリックビューイングを行う業者などに限られていましたが、これによってラ・リーガが自ら視聴者に対して裁判を起こせるようになります。

違法視聴対策はあらゆるスポーツ団体と配信業者にとって共通の課題であり、この決定は大きな前進であると言えます。違法視聴がはびこれば、正規の料金を支払っているファンたちが割を食うことになります。もちろん、動画に限ったことではなく、日本でもコミックの海賊版サイトなどがこれまで問題になっています。


その背景には当然高い料金というものがあります。小澤一郎さんが動画で主要な論点を網羅しており、必見です。この中で解説されていますが、スペインではサッカーの視聴に月100ユーロ以上の費用がかかります。また、イギリスではSky・TNT・Amazonの3社と契約してもプレミアリーグ380試合のうち200試合しか視聴できなかったりします。

ただし、対策が進んだところで、これまで無料で視聴していた人がおとなしく支払ってくれるようにはなりません。いわゆる「ペイウォール」の問題です。また、そもそも「割れ」自体を楽しんでいるような人たちもいます。無料で見せるのは将来の「種蒔き」だとも言われますが、こういう人たちが将来ファンになってくれるかどうかは議論する必要があります。


当ブログはこれまで放映権料バブルが終わる終わると言い続けて、いまだに終わらないのでここまでズルズルと続けてきてしまっており、ちょっと恥ずかしいところ。かつては中国、最近ではアメリカや中東といったマネーの供給先が次々と現れるのできりがないのですが、そろそろ本当に終わらせてビジネスモデルの再構築をはかる時期に来ているとは思ってます。



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