EUでジオブロック禁止の議論再燃。2025年実施も。
昨年12月、欧州議会はEU域内において映画・テレビコンテンツのジオブロックを禁止する提案の採択を見送りました。引き続き調査が実施され、2025年までに新たな報告がなされる予定となっています。
この提案には多くの映画会社やテレビ局、されにはプレミアリーグやブンデスリーガ・セリエAといった主要スポーツ団体が共同で反対する声明を出していました。これが採択されると、少なくともEU域内において国別に放映権を販売するビジネスモデルは崩壊します。
この話は定期的に出てきており、当ブログでも2020年に取り上げました。EU域内ではヒト・モノ・カネの移動の自由が保証されており、情報もそうあるべきという考えです。実際、今回の対象ではないデジタルコンテンツについてはすでにジオブロックが禁止されています。
これはあくまでEU域内の話ではあるのですが、将来的にスポーツの放映権も国ごとの縛りを脱して、グローバル化していくものと考えられます。そもそも国ごとの縛りを設けているのはテレビ局の電波の名残りであり、その後衛星放送、そしてインターネットによるOTTが普及したいまとなっては合理性が薄れています。
実際、MLSの放映権をグローバルで購入したAppleのような例も出てきていますし、今後もグローバルでの契約は増えてくるものと思われます。ただ、その場合国によって人気の競技や選手は異なりますから、放送の多様性を確保するのはなかなか大変です。もちろん言語の壁も存在します。
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