K-1、DAZNでの配信中止はやはり権利問題。

昨年9月、DAZNおよびFITE TV(現TrillerTV)でグローバルに向けてライブ配信を予定していた「K-1 WORLD GP」が、突如配信中止となる出来事がありました。この件について、読者の方から情報を頂きましたので、取り急ぎ要点をお伝えします。ご提供ありがとうございます。


簡単に言うと、K-1の放映権について訴訟が起こされていました。

原告のCSI Entertainmentは、格闘技専門のニュースおよび配信を手がける「FIGHT SPORTS」の運営会社です。ちなみに日本ではU-NEXTがFIGHT SPORTSを配信しています。

被告はK-1 Global Holdings,Ltd.とその代表者であるMike Kim氏です。K-1社は、グローバルでK-1のライセンスを管理していました。

今年3月、日本でK-1のイベントを運営しているM-1スポーツメディア社が、K-1社からライセンスを取得したことを発表しています。かつてのK-1が破産後、2011年に香港で設立されたK-1社がライセンスを保有。日本はそのフランチャイズという形で大会を運営してきましたが、これによって日本のM-1社が晴れて世界のK-1を統括する立場となったのです。


そして7月には「新生K-1」が発足し、9月10日に「K-1 ReBIRTH」を開催するとともに、無差別級のトーナメントである「K-1 WORLD GP」を復活させることを発表しました。

CSI社が提出した裁判書類の中には、2012年にCSI社がK-1社と結んだ契約書が存在します。この中に、CSI社がK-1の放映権(一部の国では独占)を取得することが記されています。

https://iapps.courts.state.ny.us/nyscef/ViewDocument?docIndex=PzL877loEq9nZgtTRS2pLg==


この両社は2013年にも訴訟が起こされており、2016年に和解が成立しています。すべての裁判書類に目を通す余裕がないため詳細は割愛しますが、K-1社は興行主としてはすでに死に体であり、実質的にどこまで有効だったのかは分かりません。


しかし、2023年になって「新生K-1」の情報をキャッチしたCSI社が再度アクションを起こしたことになります。M-1社はライセンスこそ入手したものの、K-1社を買収したわけではなく、半ば巻き込まれた形のように外部からは見えてしまいます。


DAZNとFITE TVの2社がともに降りたということは、技術的な問題などではなく、権利問題もしくはコンプライアンスなどの致命的な問題があることが示唆されるのですが、権利問題であることは確定です。

それから半年が経過し、3月20日に開催された「K-1 WORLD MAX」は、FITE TV改めTrillerTVなどでPPV配信されました。ですから、その間にCSI側とは何らかの和解が成立したものと考えられますし、またTrillerTVとの関係も修復されたと考えられます。


その一方でDAZNでの配信は復活しておらず、今後の進展が待たれます。母国ロンドンで上場をめざしているとされるDAZNですから、コンプライアンスにはひときわ敏感なはず。資本提携まで進んだ話ですから、よい着地点が見つかるとよいのですが。


また、U-NEXTがこの大会を配信しなかった件についても、CSIとK-1が係争中だったことをふまえると何らかの関係があるのかもしれませんが、現時点では不明です。

破綻した旧K-1の映像の権利はGLORYが取得しており、GLORYの放映権を持つU-NEXTでは、当時のK-1の映像も配信しています。なので、今回の件についてはGLORYがちょっかいを出したのでは・・・と個人的には仮説を立てていたのですが、先日のK-1にもGLORYの選手が出場していただけに、ちょっと違うかな?と。結果的に、事実はまったく別のところだったというわけです。

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