NZラグビー、放映権料激減の危機。ルール改正急ぐ。

ラグビーでは、ワールドカップの翌年にルール改正が実施され、今年も5月からいくつかの新ルールが段階的に導入されるとのこと。安全性を高めつつ、スペクタクルな試合内容との両立をはかることを目的としています。

各国の協会には独自のルールをテストする裁量があり、日本のリーグワンでも「20分レッドカード」が試験運用されています。このルールを導入しているのは日本だけではなく、ニュージーランドでも導入されているとのこと。

ニュージーランド協会は、Sky NZと結んでいる放映権契約が2025年に切れるため、試合の価値を高めようと懸命になっています。試合のテンポを上げ、プレイが止まる時間を減らすという流れは、サッカーや野球など他のスポーツにも見られるものですが、ニュージーランド協会にとってはこれが死活問題に。というのも、財政が結構厳しいんだそうです。

そこに追い討ちをかけたのが、ニュージーランドの大手通信会社・Sparkが始めた「Spark Sport」が撤退してしまったこと。単純にお財布の数が減ったのです。Sky NZにとっても競合相手はいなくなりましたが、予算には限りがあります。

ニュージーランドで人気のスポーツ・ネットボールは、ラグビーよりも一足早く2024年に放映権契約の区切りを迎えますが、現在の放映権料が1,000万NZドル(約9.2億円)であるのに対し、Sky側が示したオファーはなんと「半額以下」だったそうです。


この衝撃は当然ラグビーにも及びます。ラグビーの放映権料は年間9,000~1億NZドル(83~92億円)と推定されていますが、もし大幅な減額を受け入れざるを得ない状況に追い込まれれば、財政破綻の可能性も。


世界有数の強豪国でも崖っぷちに追い込まれているのがラグビー界の現状です。リーグワンも課題は多いのですが、相対的には恵まれているほうであり、多くのトップクラスの外国人選手がプレーしている理由もそこにあります。

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