FAカップとプレミアが日程調整。再試合は廃止に。

イングランドのFAとプレミアリーグは、今後最低6年間に及ぶ新たな協定を結んだと発表しました。来シーズンよりFAカップのカレンダーが調整され、すべての試合が週末開催となる一方、1~4回戦までで適用されていたリプレイ(引き分け再試合)の規定は廃止となります。


また、プレミアリーグは年間1.33億ポンドを拠出し、グラスルーツ(草の根)の支援を目的とした基金として活用されます。女子サッカーや障害者サッカーの支援にも使われるとのことです。

この協定は、プレミアリーグの過密日程を緩和することにつながり、また莫大な放映権料によって生じている「富の独占」も僅かながらではありますが改善されることになります。


ただ、当然ですがただでは起きないわけで、その裏に隠されているのが、FAカップとプレミアリーグの国外向け放映権をセットで販売するという構想です。この話、昨年からくすぶり続けているのですが、今シーズンも終盤にさしかかっているというのにいまだ決着をみていません。そろそろ大きな発表があって然るべきでしょう。


また、FAとプレミア以外の当事者とはとくに調整が行われておらず、2部リーグ以下のクラブにとっては「寝耳に水」の決定だったよう。彼らにとっては格上のクラブに善戦することでアピールが可能であり、ホーム開催となれば経済的にもメリットがあるため、リプレイがなくなることは望ましいとは言えません。

2~4部リーグを統括するEFLは、FAとプレミアリーグの間でのみ合意されたもので、自分たちは加わっていないと抗議の姿勢を示しています。一方、FA側はEFLの代表者4人が承認プロセスに加わっていると反論しています。言った言わないの水掛け論になっている感もありますが、EFLとしては補償を求めていくことになりそうです。

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