【日経】本日井上尚弥戦。Amazonの次の戦略は。
本日5月6日に開催される、井上尚弥vs.ルイス・ネリ戦はAmazonプライムビデオでライブ配信されます。東京ドームで開催され、日本ボクシング界において史上最大の興行となります。
Amazonのスポーツ放映権獲得に関する情報はたびたび当ブログで記事にしていますが、日本においてはボクシングと野球(WBCなど)を配信しています。Amazonの児玉カントリーマネージャーにインタビューした記事が日経新聞に掲載されていましたので、今回はそちらをご紹介します。
相変わらず一部記事は有料なので、すべての内容を無料ブログでご紹介することはできないのですが、簡単にまとめるとこのような感じになるかと思います。
- WBCは独占でないにも関わらず予想をはるかに超える視聴者数を獲得
- ボクシングは回によって波があるが平均ではほぼ想定通り
- 今後は新規加入よりも定着を意識
- 2~3の競技を検討中。小規模でもよいコンテンツを発掘?
Amazonの戦略は、その国においてプレミアムなスポーツを獲得するというもので、直近のニュースではアメリカ国内でNBAとの契約に近づいているというものがあります。一部の記事ではグローバルの放映権を獲得する可能性があるとしていますが、この戦略とは合致しない情報でありいささか懐疑的です。安ければ話は別ですが。
イギリスではプレミアリーグの次期放映権獲得を逃しています。現在は7個あるパッケージのうち、もっとも試合数の少ない1個を保有していますが、次期放映権ではパッケージが5個に減らされています。Amazonが入札に参加したかは不明ですが、パッケージの試合数が増えたことによってコストも増加したため、無理に突っ込むことはしなかったのでしょう。
イギリスではテニスの中継からも撤退しています。どの市場でどのコンテンツを獲得するかはすべて本社の承認を得たうえで決められるとのことですが、当然ながら投資対効果も厳しく問われることになります。
日本においてもボクシングとWBCでかなりの予算をつぎ込んだものと想像します。それにより新規加入者を想定以上に獲得することに成功しましたが、スポーツはどうしても熱しやすく冷めやすい傾向にあり、すぐに解約してしまう人も多い傾向にあります。解約率を下げるためには、コンテンツを定期的に提供していく必要があります。
それでは、次に来るのは何でしょうか。そう言われると予想はかなり難しいのですが、日本国内においてすでにそれなりの人気を獲得しており、定期的に試合が開催されるスポーツが対象となります。
最近のニュースだと、今年秋に新たに発足するバレーボールの「SV.LEAGUE」あたりは狙い目でしょうか。かつてVリーグの放映権をDAZNが購入しましたが、その際にはうまくいきませんでした。Amazonの後ろ盾を得て再チャレンジという可能性はありそうです。現在はイージースポーツが配信を手がけていますが、充分な予算を積んだうえで映像製作に専念してもらう形で交渉すれば活路はありそう。
複数の競技ということで、他にも候補があるわけですが、そうなると他社の権利の契約切れを狙うことになりますからさらに予想が難しくなります。明らかに今年が切れ目というものが思いつかないのですね。シーズンが被らないか、通年で開催される競技が対象になるとしか現状では言えないです。
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