井上尚弥、ネリ戦収入は10億円超か。次戦の開催地は?

5月6日に開催されたボクシング、井上尚弥vs.ルイス・ネリ戦。いやぁ、サプライズはやめてほしいな・・・と。正直寒気がしましたが、その後は気持ちのよい試合でした。


さて、気になる井上選手のファイトマネーですが、村田諒太選手がvs.ゴロフキン戦で獲得した推定6億円をさらに上回り、日本人選手として最高額になる見込みです。スポンサー料やグッズ販売などの分配金を合わせると「大台」すなわち10億円に届いたとの報道も。


東京ドームで4万人以上の観客を集め、日本のボクシング界にとって過去最大の興行を成功させたわけですから、それだけの価値があるのは当然と言ってよいかと思います。

日本ではAmazonが中継しましたが、海外でも中継がありました。アメリカではESPN+、イギリスではSky Sports、南米では(ESPNと同じくディズニー系列の)Star Plus、オーストラリアではFoxtelが放映権を獲得しています。円安が続き、日本で海外のスポーツを視聴するのは大変になっていますが、逆に日本のスポーツの放映権を海外に販売するときは追い風となります。


毎回のように「なぜ無料で放送しない」という声があがりますが、これだけの規模の興行を実現するには無料放送の枠組みでは無理と言ってよく、井上選手はそのスケールに収まる器ではないというわけです。二言目には「日本は貧しくなった」という批判が出てくるのですが、これだけのスケールの選手を閉じ込めようとする精神のほうが貧しいのでは、とひと言申し上げたくなります。

この試合の実況を務めたのは日本テレビの鈴木健アナウンサーでした。アンダーカードはフジテレビの森昭一郎アナ・立本信吾アナが担当しました。これまでもAmazonのボクシング中継はフジテレビが映像制作を受託しており、実況はフジテレビのアナウンサーが務めていましたが、鈴木健アナが担当に加わり、しかもメインを務めたというのもサプライズでした。


鈴木健アナが参加すること自体は事前に発表されていました。専門職として自社以外のアナウンス業務を担当できる立場であり、これまでにWOWOWやDAZN、そしてU-NEXTでもボクシングの実況を担当しています。自社のスポーツ中継が減っていく中、仕事の場を確保していくことは大切です。

井上選手の次戦ですが、試合後リングにも登場したサム・グッドマン選手が第一候補として交渉が進められます、グッドマン陣営は母国オーストラリアで開催したいという意向を持っているようですが、それ以上に強力な競合として現れたのがサウジアラビアです。


サウジ政府は昨年から「リヤド・シーズン」と題してスポーツを含む各種エンタメ興行を積極的に誘致してきましたが、今年8月にはアメリカでリヤド・シーズンが開催されるというよく分からないことになっており、テレンス・クロフォード選手の試合が行われる予定です。

サウジは会場としてロンドンのウェンブリー・スタジアムを提供する用意があるとも報じられています。また、引き続き日本国内の開催となった場合、エスコンフィールド北海道が候補になっているとも。


どこに決まったとしても、もはやアメリカに行かなくてもビッグマネーが動く興行が成立するようになったということが大事です。その背景にはアメリカで軽量級の人気がないという事情もあったりはしますが、井上選手には1試合で10億円以上を稼ぐ能力があることは証明されており、今後もそれ以上を実現できる舞台を選択していくことになります。

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