【追記あり】Jリーグ、秋春制移行前のハーフシーズンは放映権料減額?

5月15日は「Jリーグの日」ですが、今朝のスポーツ報知に掲載された記事はちょっと冷や水をかけるようなものです。2026年、秋春制への移行にともなって開催されるいわゆる「ハーフシーズン」の大会について、DAZNが放映権料の減額を提案しているとのこと。

大会のフォーマットについては5月9日付のスポニチが報じており、J1~J3の全60クラブを地域などで8グループに分け、グループステージとトーナメントを行うという案が浮上しています。


これはこれでグループによってチーム数が異なるなどの問題がありそうですが、報知によるとDAZNが難色を示したのは「昇降格なし」という点であると読み取れます。

ただ、正直しっくり来ません。JリーグとDAZNの放映権契約は現在2033年まで締結されています。秋春制移行の議論はかなり前からありましたので、もし実施するならば契約をどうするかは事前に何らかの取り決めがあったはずです。


また、2023年に改定された現在の契約ではJ3リーグが外されています。結果的にDAZNが引き続き配信を行っていますが、今年からLeminoも参入するなど独占ではなくなっています。この契約条件において、J3のクラブも参加する大会の放映権が自動的にDAZNのものになるというのはいささか疑問です。

普通に考えるならば、この大会はルヴァンカップと同様のカップ戦として開催されるものであり、放映権についても白紙からのスタートになるのではと。そして、DAZNとの契約は半年間延長され、2033-34シーズンまでになるというのが妥当ではないかと思います。


なので、報知が書いた「減額」という表現は正確性を欠いている可能性があります。減額ではなく、ゼロベースから積み上げていく議論ではないかと。半年分の放映権料といっても100億円近い金額です。DAZNが何も言わずに追加でぽんと払ってくれるわけがありません。


DAZNにとってはシーズンパスなど年間契約を促す施策を進めていることから、営業面でも大きな決断となります。この期間だけハーフシーズンパスを販売するといった施策は当然考えられますが、ある程度の減収は避けられないでしょうから、コストを抑える必要が出てきます。


これまでの関係からDAZNが最優先の交渉相手であるのは当然ですが、他社と契約する可能性もあり得るのです。いわゆる「観測気球」的な記事であると思われますので、これについては他メディアからの情報待ちですね。

【追記 5/15 18:00】

Jリーグより、報道の内容を否定するプレスリリースが出ました。まぁ、そりゃそうですよね・・・といった感じです。


改めてまとめておくと、JリーグとDAZNの放映権契約は2023~33年の11年間であり、これにについては、シーズン移行にともない半年間延長されると考えるのが妥当です。また、放映権料(総額2,395億円)については、試合数が減らない限り減額される理由がありません。もしDAZNが減額を提案するのであれば、それはハーフシーズンとは関係ない別の理由になるはずです。

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