原点回帰。高校生クイズが「日本縦断」に。
毎年夏の終わりに放送される「高校生クイズ」(全国高等学校クイズ選手権)。今年は9月10日(日) 午後7時から放送されます。最近では早い時間帯の放送ですね。
今年は内容も大幅にリニューアルされるとのこと。今年のテーマは「日本列島を大移動!ひと夏の大冒険クイズバトル」で、さらに「ウルトラクイズを知らない高校生へ送る」というキャッチコピーもついています。
「アメリカ横断ウルトラクイズ」が最後に行われたのは1998年ですから、ほぼすべての高校生が当時を知らないわけですが、ここに来てこの懐かしのワードを突っ込んできたわけです。
また、「日本」に関するクイズに特化するとしています。アメリカ横断ではありませんが、日本を縦断する形でひさびさにスタジオを飛び出し、ロケが復活します。
今年の高校生クイズを担当するプロデューサーと演出の方のインタビューが「QUIZ JAPAN」に掲載されました。日曜のお昼に放送されている「超無敵クラス」のスタッフが担当しているとのこと。この番組、たまたま拝見したことがありますけど、若いっていいなぁ・・・と思わされるコーナーが散りばめられています。
ウルトラクイズの派生番組として始まった高校生クイズですが、2008年に大幅にリニューアルされ「知力の甲子園」に。そこで2連覇を達成した開成高校の伊沢拓司さんが、後に「QuizKnock」を立ち上げ、現在のクイズブームの立役者となっています。その後、またロケが復活した時期もありますが、経費削減の流れもあってか、現在はスタジオ内で完結するクイズとなっていました。
これはこれでありと言えばありなのですが、果たして「高校生クイズ」でやるべきことなのか。日本テレビも、そしてクイズを愛する多くの方たちも問い続けてきたものと思います。実際、ついていけないと参加人数は減少し、かつてのお祭りムードはなくなりました。
クイズブームから生まれたTBSの「東大王」も、今年9月で終了すると報じられています。クイズブームが復活し、その活躍の場が広くなったこと。そして、ネット配信がその役割を担うようになったことで、改めてテレビでやるべきこととは何かを問い直す時が来ています。
クイズはマインドスポーツの一種だと当ブログでは解釈しているのでこういう話題も取り上げるわけですが、もちろん他のスポーツにも同様の問いは投げかけられます。一方では「テレビはオワコン」と言いつつ、もう一方では「無料放送がなければ裾野が広がらない」と言うわけです。どちらが正しいとか言うつもりはありませんが、バランスが重要です。
スポーツ界においても、単に競技を見せるだけでなく、ドキュメンタリー性も重視されるようになってきました。Netflixのドキュメンタリーによって、アメリカでF1の人気が高まったことはよい事例です。人間がプレイする以上、そこにはドラマがあります。競技の魅力を伝えることと、人間の魅力を伝えることの両方が求められます。
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