リーグ・アン、2億ユーロの融資枠設定か。

本日もまたリーグ・アンの話題なのですが、その前に日本国内のメディアで出されたこの記事について。筆者は地元メディアの報道を自動翻訳にかけながら何とか理解しようとしているのですが、やはり日本語で出された記事は影響力が強いです。


この記事では、放映権契約が決まらない場合に、最大8クラブが破産の危機に陥っているとのことで、これ自体は地元スポーツ紙の「レ・キップ」で報じられているのですが、リーグ側はこれに対して2億ユーロ規模の融資枠を設ける提案をしているとのことです。

現状、リーグ・アンの選択肢はDAZNからの年間3.75億ユーロのオファーを受け入れるか、自らのチャンネルを立ち上げ「Max」で配信するかのふたつに絞られています。beIN Sportsからのオファーはなく、また関係が悪化しているCanal+も背を向けました。ただ、Maxと同様に配信業者としてであれば関与する可能性は残されているようです。


前回の入札で放映権を獲得したMediaproが、コロナ禍によるダメージで撤退したことのトラウマがリーグには残っています。その後行われた再入札ではAmazonが獲得しましたが、金額は大幅に下がりました。そして、もうひとつの権利者であるCanal+は不公平だと激怒し、リーグを提訴。この訴訟はリーグ側の勝利に終わりましたが、長年のパートナーだったCanal+との仲は引き裂かれました。

DAZNのオファーを受け入れられないのは、金額もさることながら、DAZNに対する経営面の不安です。Mediaproが植え付けたトラウマが強く残っています。日本でもコロナ禍のダメージで欧州CLの権利を手放していますので、日本のファンにとってもイメージしやすいのではないかと。


DAZNは今年度の黒字転換を視野に入れているものの、これまで莫大な累積赤字を叩き出しており、経営環境に変化があれば一気に傾きかねません。ブンデスリーガの入札においても、銀行保証を求められたことをきっかけに訴訟が提起されています。


このあたりの経緯は、また時系列でまとめる必要がありそうです。そろそろ決まらないと、開幕戦の放送・配信がないという事態に陥りかねません。もちろん、国内が決まらなければ、国外への販売もまた滞るということになります。

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