NBA放映権は最後の闘い。WNBAは年2億ドル獲得。

ESPN・NBC・Amazonの3社に与えられていることとなっている、NBAの次期放映権(2025-26シーズンから11年契約)ですが、今回逃すこととなるWBDには最後のチャンスが残されています。他社の契約内容を閲覧することができ、そのうちの1社をターゲットとして同等以上のオファーを出すことができる「マッチング権」です。


NBAが新契約を承認してから5日以内に権利を行使する必要があり、7月22日がその期限だったのですが、WBDは行使すると表明しました。ターゲットはAmazonだと報じられています。

このオファーをNBA側が検討し、Amazonに取って代わってWBDが獲得するか、あるいは既存の権利を分割して4社目として参入するか、はたまたお断りするかを決定することになります。決定を不服として提訴する可能性も残されています。


実際の可能性についてですが、WBDの逆転は難しいと考えられているようです。Amazonのパッケージは「ストリーミング限定」となっており、WBDのストリーミング「Max」は会員数においてAmazonプライムの半分以下にとどまっていることが理由としてあげられています。


そして、Amazonはもうひとつ「切り札」を用意しているとも。それは、年間18億ドルと推定されている放映権料を3年分前払いするというものです。物価や金利の上昇を考慮すると、支払い時期は遅いほどよいのですが、それを前払いするというのは実質的な負担の増加です。大谷選手が年俸の後払いを提案したのとは逆の話ですね。


そして、この提案は巨額の負債を抱えているWBDにとって大きな打撃となります。キャッシュを持っていないことが致命傷というわけです。

話は変わって、新契約の中にはWNBAの権利も含まれていることが分かっていますが、年間69億ドルと推定される放映権料のうち、2億ドルがWNBAの分ではないかとのこと。現在は年間5,000万ドルのため、約4倍に増えることになります。


今シーズンから入団したケイトリン・クラーク選手の活躍はWNBAの人気を牽引するムーブメントとなっており、4倍というのは相当な評価を得たものと考えられますが、それでも「まだまだ低い」と考える人もいます。


ESPNとAmazonのパッケージにWNBAが含まれているとのことですが、WNBA独自に他社と契約する可能性もあるとのことで、まだ増えるかもしれません。また、NBAと同様ローカルの放映権は各チームが個別に販売しますので、そちらの上積みも期待できるかと思います。

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