千葉ロッテ、二軍本拠地を君津市に移転へ。
昨年から二軍本拠地の移転先を公募していた千葉ロッテマリーンズですが、千葉県君津市を候補とすることを決定しました。今後、市との協定を締結する予定で、開業は2028年度を予定しています。
公募には31の自治体が応じ、君津市のほか千葉県千葉市・茨城県取手市・茨城県潮来市の4自治体が最終候補となっていました。君津市はアクアラインを使えば交通には便利ですし、千葉県内にこだわらない姿勢ではあったものの、県内に決まったのはよいことかと思います。
二軍の本拠地を移転・再整備する動きは最近になって本格化しています。先日は巨人が新球場「ジャイアンツタウンスタジアム」をオープン。阪神は兵庫県尼崎市に新たな拠点「ゼロカーボンベースボールパーク」をオープンさせました。
2027年にはヤクルトが埼玉県戸田市→茨城県守谷市に移転する予定です。まだ正式発表ではありませんが、日本ハムは北海道内への移転を検討しており、中日も老朽化したナゴヤ球場を離れるとされています。
いずれも施設の老朽化という事情がありますが、2016年に福岡県筑後市に移転したソフトバンクが先行事例となっています。ソフトバンクは四軍まで抱える育成組織となりました。移転するからには育成環境を最新のものに刷新する必要があり、また受け入れる自治体と協力し「まちづくり」に活かすねらいがあります。
JリーグやBリーグだと、ホームタウンとともにクラブが育っていくという発想がありますが、クローズド型のプロ野球は県外も含めて移転先を検討という特徴が出ています。優劣をつけるつもりはなく、発想が違うということです。
MLBでは、2028年にアスレチックスがラスベガスへの移転を発表しています。今年から3年間は暫定的にサクラメントを本拠地とし、球団名は「アスレチックス」のみとなります。
今回の千葉ロッテの事例以上に、アメリカでは自治体による本拠地の誘致合戦が盛んです。ネバダ州は新スタジアムの建設に向けて総額3.8億ドルの公的資金を投入しています。アメリカでは受け入れ先がスタジアムを整備するのが通常です。
NFLのクリーブランド・ブラウンズは、近郊のカイヤホガ郡ブルックパークに本拠地を移転する計画を進めており、クリーブランド市が訴訟を起こす事態となっています。車社会のアメリカならではと言えるかもしれませんが、郊外に広大な土地があり、自治体の協力が得られるのであれば、移転は大きな選択肢となります。
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