米YES、開幕直前にComcastと紛争。

MLBはひと足早く日本で開幕しましたが、アメリカではこれから本格的に開幕を迎えます。にも関わらず、ニューヨーク・ヤンキース傘下のRSNであるYES Networkが大手CATV業者のComcastとの契約更新をまとめられず、放送されない危機にあるとのことです。


ニューヨーク州知事もこの件で声明を出しており、両社の契約は火曜日(3月25日)で切れることを明かし、早急に解決するよう求めています。ただ、報道によると実際の期限は木曜日(3月27日)であり、日本時間ではまもなく結果が出ることになります。

https://www.governor.ny.gov/news/statement-governor-kathy-hochul-67


いずれにせよ、開幕直前のこの時期に期限を定めているというのは、確かに合理的な考えではあるんですけど正直どうかとも思います。


【追記】暫定的に3月31日まで契約を延長することで合意したとのことです。引き続き協議が行われます。

Comcastは、運営するCATVサービス「Xfinity」において、RSNを従来のプランより高額な「Ultimate TV」に移動させる方針です。昨年4月には、同様の理由でBally Sports(現在のFanDuel Sports Nerwork)との交渉が決裂し、3か月間にわたって放送がストップしました。結果的に、Bally SportsはComcastの要求に応じざるを得ませんでした。

スポーツ専門局がCATVなどの業者から徴収している金額は年々高くなっており、経営を圧迫する要素となっています。さまざまなジャンルのチャンネルをセットで提供している業者にとって、スポーツだけを特別視することはできません。


ESPNの事例だと、2023年の時点で1契約あたり月9.42ドルが請求されていたとされています。ESPNは今年秋をめどに直販のストリーミングサービスである「Flagship」の開始を計画していますが、その背景にはユーザーのCATV離れに対処する意味合いがあります。RSNにとっても同様の問題を抱えています。

ニューヨークと言えば、NBA・ニックスなどの放映権を持つMSG NetworksもCATV業者・Optimumとの交渉が決裂し、昨年末に放送が停止しました。これも理由としては同じで、MSGをプレミアムチャンネルとして独立させたかったのです。


この件のアップデートですが、2月22日に両社の合意が成立し、放送が再開しています。新たな契約条件については明かされていませんが、来シーズンまでにプレミアムチャンネル化が実施されるものと想定されます。この件についても続報ありましたらお伝えする予定です。

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