MLB.tv、米開幕戦で障害。
アメリカでMLBが開幕した3月27日、ストリーミングサービスの「MLB.tv」で障害が発生したとのことです。もっとも負荷が発生する時期ではあるのですが、同時にもっとも障害を発生させてはいけない時期でもあります。
この件については「アメリカメディアウォッチ」さんが詳しく説明してくださってますので、こちらを紹介します。アメリカのスポーツ関係ではとても信頼できるブログです。
MLB.tvは、テレビ(およびApple)の中継がない試合をすべて視聴できるサービスですが、ローカルにおいてもRSNが放映権を手放すなどの理由で、ストリーミングの権利がMLB直轄となっている球団があります。
これらの球団の試合についてはMLBが地元のCATV局などに卸しているほか、MLB.tvでもオプションサービスとして配信されています。その分、MLB.tvにかかる負荷も大きくなっていると言えるでしょう。今年対象となった球団は以下の通りです。
- MLBがローカル放映権を直轄している球団
- クリーブランド・ガーディアンズ (*)
- ミネソタ・ツインズ (*)
- アリゾナ・ダイヤモンドバックス
- サンディエゴ・パドレス
- コロラド・ロッキーズ
- ローカル放映権を持つ放送局がMLB.tvと提携している球団
- オークランド・アスレチックス (*)
- サンフランシスコ・ジャイアンツ (*)
- フィラデルフィア・フィリーズ (*)
- ニューヨーク・メッツ (*)
- ロサンゼルス・ドジャース (*)
(*)は今年から開始。
【追記 4/15】
配信障害よりも後になりますが、4月4日にドジャースのローカル放映権を持つSportsNet LAがMLB.tvと提携したため、上記のリストに追加しました。
MLBの全米向けの放映権については2028年に区切りを迎えるため、MLB直轄となっているローカルの放映権や海外向けの放映権を組み合わせ、2029年以降は再編したパッケージで販売される可能性があります。その場合、日本でも電通との契約は2028年までとされているため、おのずと影響を受けることになります。
また、今年限りでオプトアウトが行使されたESPNとの契約についても、残り3年分の後釜を見つける必要があります。ESPNが持っている権利は、毎週日曜日の「サンデーナイトベースボール」、オールスター前日の「ホームランダービー」、そしてワイルドカードプレーオフで構成されていますが、MLBはその3つを分割して別々の企業と交渉していると報じられています。
サンデーナイトベースボールについてはNBCの名前があがっています。9月からはNFLの「サンデーナイトフットボール」を放送するため、同じサンデーナイトつながりで連続性を持たせたいという考えのようです。
いずれにせよ、ESPNが支払っている年間5.5億ドルという金額を取り戻すのは難しそうですが、来るべき2029年以降の新契約に向けて、早くもいろいろな動きが水面下で発生している状況です。
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