F1、米の放映権料倍増を目論むも苦戦か。
アメリカにおけるF1の次期放映権について、現在から倍増にあたる1.5~1.8億ドルが提示されていると報じられています。候補としてはNBC、Netflix、Apple、NBCなどさまざまな名前が取り沙汰されているのですが、いずれも難色を示しているようです。
現在の権利者であるESPNは更新を断念する方向だと伝えられています。ESPNにおけるF1の平均視聴者数は2022年は119万人でしたが、翌2023年は116万人、そして2024年は113万人とむしろ減っている状況です。
アメリカ国内では年間3レースが開催されており、チームではハースが参戦。また来年からはキャデラック(GM)の新規参戦が決定しています。アメリカ人ドライバーは昨年途中にサージェント選手が解雇されたため不在ですが、来年にはおそらく誰かが起用されるものとみられます。
そういった材料もありますが、世界中を飛び回るF1だけに、時差の問題はどうしてもつきまといます。若者層のファンが増えているのはよい傾向ですが、成長には限界がありそうです。
そこに追い討ちとなっているのが、例のトランプ関税ということになります。自動車産業にとっては直撃です。いったん90日間停止ということにはなっていますが、先が見えない状態で計画を練るのは大変難しくなっています。
とくにスポーツカー中心のメーカーには影響が大きいようで、マクラーレンは市販車の46%が北米市場で販売されているとのこと。フェラーリも25%がアメリカ向けとのことです。その一方で、アルピーヌは北米市場には進出していないとのこと。
ハースやキャデラックにしても、生産に必要な部品や工作機械などは海外から調達する必要があります。国内の製造能力を高めるのが関税のねらいですが、世界中から最先端の技術が集まるF1の世界にとってはまったくもって関係のない話であり、なんともややこしい世の中になってまいりました。
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