DAZN、リーグ・アンの調停案を拒否。

フランス国内におけるリーグ・アンの放映権問題について、パリ商事裁判所が提示した調停案をDAZNが拒否したことが判明しました。


リーグ・アンを運営するLFPは4月15日(火)に理事会を開き、調停案を受け入れるかどうか投票を実施。リーグ・アンの18クラブ中12クラブ、リーグ・ドゥ(2部)の18クラブ中15クラブが賛成票を投じましたが、DAZN側が受け入れませんでした。

調停案の内容ですが、DAZNは今シーズンの放映権料の残り分である1.4億ユーロを支払うとともに、「手切れ金」として1.1~1.25億ユーロを支払うというものです。これによって、今シーズン限りで契約は終了します。


しかし、DAZN側は手切れ金なしで解約するか、もしくは契約数に応じた「出来高制」に移行することを主張しているとのことです。DAZN側としては、調停案はLFP側有利の内容で受け入れ難いものと考えているようです。

LFPとDAZNの次回交渉は4月30日に行われる予定とのこと。この日はDAZNの支払い期限でもあり、残り1.4億ユーロのうち半分の7,000万ユーロが支払われる予定です。こちらの一部または全部を拒否するといったシナリオも考えられます。


DAZN側としては妥協するか、あるいは本訴に移行する選択肢がありますが、いずれにせよ来シーズン以降もだらだらと放送を続けるのはお互いにとって不幸な事態ではないかと。一方でLFP側も直ちに次の放送局との契約を結べるとは考えられず、以前から検討されていた自前での配信チャンネル開設に動かざるを得ない状況です。


この配信チャンネルも、価格設定しだいではあるもののDAZN以上の契約数を獲得できる見込みは薄く、DAZNと同等の収入を得られることはまずありません。収入減はすなわちクラブへの分配金に直結するため、来シーズンの補強は滞りますし、破綻の危機にさらされるクラブも出てくるものと考えられます。

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