「GAORAオンデマンド」5/1開始。

GAORAは、5月1日に独自のストリーミングサービス「GAORAオンデマンド」を開始すると発表しました。月額980円です。


「オンデマンド」と称するサービスは他にもありますが、気になるのはライブ配信のほうでしょう。ブレスリリースでライブ配信を予告しているのはインディカーシリーズとバレーボール「黒鷲旗」です。

その一方で、GAORAの主要コンテンツである日本ハムファイターズ戦については過去の試合のみとなっています。日本ハム戦の権利はテレビとインターネットが分離されており、後者についてはPLM社がパ・リーグ6球団を一括して販売していますので、難しいというのは分かっているのですが、サービスの魅力をかなり削いでいるとも言えます。


GAORAのWebサイトを見てみると、プロ野球だけでなく、選抜高校野球やSVリーグなども「放送のみで視聴可能な番組」という括りになっています。それだけに、逆にオンデマンドでしか視聴できないコンテンツがいかに充実するかにかかっています。

なお、楽天のRチャンネルでは「GAORA ZERO」というチャンネルがあり、GAORAのコンテンツを24時間視聴できますが、こちらはオンデマンドではありません。

衛星放送協会の資料によると、GAORAの契約者数は2024年1月時点で676万5千件となっています。これらはスカパーやCATVなどで他のチャンネルとセットで販売されており、それによって安定した収入は得られるものの、長期的には低下することが懸念されます。

GAORAの売上は、最後に公表されているのが2020年3月期決算であり、49億4100万円となっています。この金額には視聴料のほか、広告や映像制作などの収入も含まれますが、今後大きく増える見込みはまずないと言えます。


いわゆる「コードカッター」対策もあり、独自の収入源を確保するためにストリーミングを開始するというのは、規模の違いこそあれアメリカのESPNと似た流れではあります。スポーツコンテンツを他とのセットではなく単独で切り出した場合、料金設定をいくらにすればよいのか。そして実際についてくる視聴者はどれだけいるのか。現在はそれを模索する時期です。

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