【速報】DAZN、リーグ・アンとの契約解除へ。

フランス国内におけるリーグ・アンの放映権問題について進展がありました。DAZNは、リーグ・アンを運営するLFPと今シーズン限りで契約を終了することに合意したとのことです。5月2日に開催されるLFPの取締役会で承認を得る予定となっています。

【追記】5月2日、LFPとDAZNが合意に達したと正式発表されました。


本日(4月30日)はDAZNが今シーズンの放映権料の残り1.4億ユーロのうち、半額の7,000万ユーロを支払う期限となっていますが、DAZNは支払いに応じる意向を示しています。シーズン終了後に残り7,000万ユーロと、契約終了の補償としてさらに1億ユーロを支払うと報じられています。


来シーズンの放送・配信については、リーグ・アンが自らのチャンネル「100%リーグ・アンチャンネル」を設立する予定となっています。

1億ユーロの補償金を支払う案は、パリの商事裁判所が提示した和解案(1.1~1.25億ユーロ)よりも若干安い金額です。それに加えて、DAZNは「100%リーグ・アンチャンネル」の映像制作に携わり、またチャンネルの配信業者として引き続き参画する用意があるとしています。当初「手切れ金」と思われていた1億ユーロは「投資」に変わる可能性があります。


「100%」を実現するためには、もう1社の契約先であるbeIN Sportsの協力も必要です。どうやらbeIN Sportsも契約を終了する可能性があるとも報じられており、そうなると放映権契約はいったん更地に戻ることとなります。

新チャンネルを放送・配信する業者は複数になる見込みで、ここ数年のゴタゴタにより関係が悪化していたCanal+も有力な候補として再浮上してきました。今年4月、リーグ・アンの放映権管理会社である「LFP Media」にディレクターとして入社したNicolas de Tavernost氏が仲介役となり、Canal+との関係修復に動いているとのことです。


Tavernost氏は大手テレビ局「M6」の会長を長年務めてきた、いわば放送界の重鎮であり、LFP Mediaの次期CEOとなることが有力視されています。


DAZNのフランス市場参入の際、Canal+は業務提携を結んでおり、リーグ・アンの放映権においてはDAZNをうまく隠れ蓑に使った形です。そのDAZNもいったん退くこととなり、再度Canal+の姿が現れることになりそうです。

繰り返しになりますが、この件は日本におけるリーグ・アンの放映権について影響を及ぼすものではありません。フランス国外の放映権は代理店のinfrontを通じて販売されており、日本のDAZNもこのルートで購入しているからです。現時点では2028-29シーズンまでDAZN Japanが独占配信の予定となっています。

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