【残念】相模原の新スタジアム計画、採択されず。
JR相模原駅前の土地の利用計画について、相模原をホームタウンとする4つのスポーツクラブが共同で提案していたスタジアムの建設計画ですが、先日相模原市はこの提案の採用を見送りました。
クラブの内訳は以下の通りです。今回の件に関するコメントも出されていますので、ぜひお読み頂ければと思います。
- SC相模原 (サッカー・J3リーグ)
- ノジマステラ神奈川相模原 (サッカー・WEリーグ)
- 三菱重工相模原ダイナボアーズ (ラグビー・リーグワン)
- ノジマ相模原ライズ (アメフト・Xリーグ)
SC相模原はDeNAが親会社であり、またノジマは神奈川地盤の家電量販店で、横浜DeNAベイスターズのスポンサーでもあり(買収候補として名乗りをあげたことも)、ともにスポーツに力を入れています。三菱重工は言わずと知れた日本を代表する大企業です。これらの企業が共同で関わった計画でも、採用されないというのが現実です。
DeNAは横浜DeNAベイスターズ、川崎ブレイブサンダース、SC相模原と、神奈川にある3つの政令指定都市でそれぞれ異なる競技のチームオーナーとなっています。横浜スタジアムは土地は国、建物は市、管理者は株式会社横浜スタジアムという複雑な関係にありましたが、DeNAは株式会社横浜スタジアムの買収に成功したという実績があります。
4チームが出した計画では、土地は相模原市が所有し、その上にスタジアムを民間費用で建設した後、市に寄付する方式をとっています。これはガンバ大阪のホームであるパナソニックスタジアムなどでもとられた方法ですが、これが相模原市の要求する「民設民営」の条件を満たしていないというのが却下の理由となっています。
この土地は米軍から返還されたもので、現在は日本の国有地です。この枠組みだと相模原市は国から土地を購入するか、もしくは借りる必要がありますが、市としては土地も購入してほしいということのようです。このあたりの事情は複雑なのですべてを説明しきれませんが、過去の事例をふまえて現実的な提案をしたつもりが、ある意味門前払いを受けた形です。
なお、DeNAは現在川崎駅近くでアリーナの建設計画を進めています(2030年完成予定)。こちらは京急電鉄との共同プロジェクトで、土地は自動車教習所の跡地を借用します。今回の定義だと完全なる「民設民営」の施設だということになります。
当ブログはあらゆるスポーツを愛好する人間が運営していますので、異なる競技のクラブが結集するという形にもわくわくさせられましたし、どうしても肩入れしたくはなるのですが、当然ながら多額の費用が必要となりますし、まちづくりにおいてもっと有用な計画があるのならば、そちらが採用されるべきだとも思っています。
ただ実際に出てきた計画は商業施設・オフィス・マンションの複合という、正直普通と言ってよいものだったため「面白くないなぁ」というのが率直な気持ちです。それがスタジアムである必要はないんですが、もっと尖った計画が見たかったですね。
今後の展開ですが、暫定でJ2ライセンスの発行を受けているSC相模原は6月末までにスタジアムの計画を出す必要があり、代替地の検討をしているとのこと。DeNAのことですからノーアイデアということはないかと思いますが・・・。ノジマもこの提案には乗りそうですが、三菱重工はルーツ的に難しいかもしれませんね。
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