リーグ・アン、Canal+が逆襲か。配分にも変化が。
DAZNとの契約が解除され、来シーズンから自らの「100%リーグ・アンチャンネル」で中継を行うことが決まっているリーグ・アンですが、開幕まで2か月に迫った現時点でもまだ具体的な内容が決まっていません。6月末までには発表したいという意向のようですが、出遅れが目立ちます。
その前に日本の話をしておくと、DAZNで来季も配信するというCMが流れ始めています。あくまでも今回の件はフランス国内での話であって、日本向けの放映権は契約が別であることをご理解ください。
DAZNより前に権利を保有していたCanal+の名前が再浮上しているようです。Canal+はリーグ・アンに対して4年間の独占配信契約を提示していると報じられています。リーグ・アンとは訴訟にまで発展し、前期の放映権の交渉からは撤退していましたが、値が下がったいまこそが買い叩く好機といったところでしょうか。ただ、リーグ側からは提示額が低いと難色を示されているようです。
「100%リーグ・アンチャンネル」はDAZNよりも安い料金で提供する方針で、月額20ユーロを切りたいとしています。DAZNのフランスでの契約数は60万件程度と推定されていますが、目標は80~100万件に設定しているとのこと。ただ、この水準ではDAZNが当初契約していた放映権料(年間3.75~4億ユーロと報道)を大きく下回ることになります。
いくら入ってくるかも定かではないのに、すでに配分方法についての議論も行われています。フランス上院で、リーグ・アン所属クラブへの放映権料の分配の格差を縮める法案が採択されたとのことです。現状では、もっとも分配が多いクラブ(PSG)は少ないクラブの5倍を受け取っているそうですが、もしこの法案が下院でも可決され、成立すると3倍までに抑制されることになります。
格差が小さいほうが戦力均衡がはかられますが、ビッグクラブは生まれにくくなります。まして欧州内では他のリーグと競い合っているわけですから、欧州CLで勝てるクラブを出すことも大事な要素です。リーグ・アン全体では苦しんでいる中、今回はPSGが優勝したということで、PSGの1強体制を容認すべきかという動きが政治レベルでも出てきています。
ちなみにJリーグの話をすると、2024年度決算でもっとも配分金が多かった浦和(6.79億円)と、少なかった鳥栖(2.73億円)の格差は約2.5倍となっています。
https://aboutj.jleague.jp/corporate/assets/pdf/club_info/j_kessan-2024.pdf
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