クラブW杯、DAZN無料と有料の違いは。

現在開催中のクラブワールドカップは、DAZNが全試合を無料でライブ配信していますが、無料会員と有料会員にはどんな差別化がなされているか、という話です。


以前もお話した通り、ライブ配信が無料なのであって、見逃し視聴は無料ではありません。無料でもハイライトは視聴できますが、フルタイムは有料のみです。関連番組についても無料では視聴できないものが存在します。

また、有料会員向けのライブ配信は「プレミアム体験」と称されており、画像はHDR(ハイダイナミックレンジ)、音声はドルビー5.1chに対応した高品質なものとなっています。DAZNのHDR対応は今年2月のNFL・スーパーボウルからだとのことですが、大会全試合に適用されるのは今回が初めてです。

広告の入れ方も無料と有料で異なっているようです。無料会員向けの配信では、選手交代のときなど試合中にも広告が入る仕様となっています。確認するために筆者も無料アカウントを別途作成しましたが、上述の通り見逃し視聴ができないため、検証できる範囲が限られていることをご容赦ください。


今回DAZNが導入している広告の形態としては、以下のものがあるようです。


  • ①two-box format
    • 画面を2分割し、片方に試合映像、片方にCMを流す
  • ②squeeze back
    • いわゆる「L字画面」で広告を表示
  • ③enhanced clock marquee
    • 時計の横にスポンサーロゴを表示


①②については確認できましたが、③については確認できませんでした。試合によって、あるいは国によって仕様が異なるのかもしれません。その他にも、画面右下にバナーが表示されるものも確認しました。

試合中に広告を流すのはどうしても嫌がられますが、かと言ってハーフタイムだとあまり観られないというジレンマがあり、これまでにもいろいろな工夫がありました。Jリーグの草創期にも似たような形態が試された記憶があります。


なので、今回DAZNが導入している広告は新しいようで古いものなのですが、それが認められたのはやはりFIFAとのグローバル契約あってのものです。他のリーグであれば放映権契約によって余計な広告は禁止されていたでしょう。FIFAとのパートナーシップのもとに、今後さまざまなマネタイズ手段が試されることになります。


試合中の広告とは別に、大きな変化が起こっているのはSNSです。DAZNは新たに"Global Football Creator Program"というものを立ち上げ、世界100人以上のデジタルクリエイターと提携しています。また、XやTikTokとの提携も発表しました。

SNSでの展開を広げるにあたり、DAZNはこれまでスクリーンショットを撮れない仕様だったのを改め、クラブワールドカップに限ってスクリーンショットを解禁したようです。とは言っても、もちろん誰でも自由に使えるわけではなく、節度を持って使う必要があるのですが、新しい広告フォーマットの例を示す意味で何枚か撮ってみましたので以下に掲載します。

※two-box formatの例

※squeeze backの例

※画面右下にバナーが表示されている例

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