ローカル露出強化中のJリーグ。視聴率10%超も。
Jリーグが今年上半期のマーケティング関連データを公開したと「FOOTBALL ZONE」が記事にしています。残念ながら報道陣向けとのことで、我々にはその一部をメディアを通じて受け取るしかないのですが。
上半期の入場者数は前年比109%と伸びているとのこと。昨年は過去最高の1,254万人が来場しましたが、このペースが持続すれば1,360万人の来場が見込まれます。
この記事で特筆すべき点は、ローカル局での中継の視聴率が示されたことでしょうか。我々が報道で目にする視聴率のデータは、そのほとんどが関東地区のものですが、視聴率調査は全国的に実施されています。今回は新潟と山形の例が出てきました。
- 3月2日(日) 新潟vs.C大阪 (テレビ新潟) 世帯視聴率15.1%、瞬間最高視聴率21.5%
- 3月9日(日) 山形vs.秋田 (NHK山形) 11.2%、15.5%
- 6月15日(日) 山形vs.仙台 (NHK山形) 12.7%、21.5%
昨年はルヴァンカップで準優勝となった新潟。決勝戦の視聴率は19.9%だったと公表されています。今年も開幕直後はなかなか勝てなかったけど、ムードはよかっただけに15%とれるんだなぁ・・・と驚いています。その後の低迷っぷりには一サポーターとしてため息をつくしかありませんが、こういう数字を見せられると見捨てるわけにはいきませんね。
また、山形と秋田、そして仙台の隣県対決も熱いですね。山形も今年こそJ1昇格と意気込んでいたでしょうから、シンパシーを感じざるを得ません。
ローカルの視聴率に言及した資料としては、2023年4月に開催されたJリーグ理事会後の記者会見で、野々村チェアマンから出されたコメントが見つかりました。これによると、4月の時点で視聴率10%を超えた試合が11試合あったとのこと。その内訳は新潟が4試合、大分・甲府が各2試合、山形・清水・長崎が各1試合だったとのことです。
2023年には全国30地域でサッカー情報番組「KICK OFF!」の放送を開始しており、その成果を強調するために視聴率が持ち出されました。2024年のシーズンレビューによると、全国の民放局におけるサッカー情報の露出量は、2022年との比較で416%になったとのことです。
視聴率は調査を行っているビデオリサーチ社の商品ですから、勝手に公開するわけにはいきません。よって、ビデオリサーチおよびその親会社である電通(Jリーグの担当代理店でもある)の許諾を得たものと考えられます。この露出量の調査も電通が実施したものでしょう。
ネットにおいては「野球vs.サッカー」の不毛なバトルが長年繰り広げられており、勝手にやっとれとしか言いようがないのですが、結局のところ我々が持っているデータというのは不完全なものです。お互い見えるところだけを見て殴り合っているのです。
Jリーグに足りないのはローカルも含めた視聴率などのメディア露出データですが、上述した通りこれらはビデオリサーチや電通の商品ですから、今後も全面的に公開されることはありません。出てくる情報は、公開したほうが都合がよいと判断されたもののみです。
一方、プロ野球に足りないのは経営情報ですね。Jリーグは各クラブの経営情報を公表していますが、プロ野球球団には(法律で公開が義務付けられている)決算公告程度であり、その詳細までは分かりません。
まぁ、この状況が変化することは今後もないでしょう。当ブログとしては、全部が見えることはないにしろ、その片鱗くらいは見えればいいなと思って、今後もこういった周辺情報を紹介していければと思っております。
「KICK OFF!」はYouTubeの公式チャンネルを通じて、全国各地の番組を視聴することができます、ローカル局もYouTubeにチャンネルを開設して、ご当地のニュースを配信する動きが増えてきました。また、NHKも「NHKブラス」でローカル局のニュースなどを視聴できるようになっています。気になる地域の情報に接してみるのもよいかと思います。
あと、鹿児島テレビが制作している「アウェイサポ、鹿児島でなにしてる?」もお薦めしたい番組なので、こちらもあわせて紹介しておきます。
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