WEリーグ、女子サッカーの比較レポートを公表。

WEリーグは、6月27日に開催した理事会の場で「海外ベンチマークレポート」を公表しました。イングランド・スペイン・ドイツ・アメリカの女子サッカーリーグとWEリーグを比較したもので、実に読み応えがあります。

当ブログ的には、やはり放映権料に触れているページについて取り上げることになります。資料の13ページから引用させて頂きます。


※引用元: 『海外女子サッカーリーグビジネス調査・分析レポート』 ©WEリーグ・スカイライト コンサルティング

当ブログでも以前調べたことがありますので、それも交えて最新の情報をアップデートします。日本での視聴についても触れておきます。


イングランド (WSL)

2025-26シーズンより新たに5年契約が結ばれています。放映権料は6,500万ポンド(1年あたり1,300万ポンド)と推定されています。なお、この金額には映像制作費は含まれておらず、SkyとBBCが別途負担することになります。

日本においては昨シーズンからU-NEXTが配信を開始しています。2025-26シーズンについては正式な発表をお待ちください。


【追記 7/11】

昨日、U-NEXTがエールディヴィジの放映権獲得を発表しましたが、そのプレスリリースの中で2025-26シーズンの配信予定にWSLも名を連ねていました。

スペイン (リーガF)

2022-23シーズンからDAZNがグローバルの放映権を獲得しています。5年契約で、放映権料は3,500万ユーロ(1年あたり700万ユーロ)です。

グローバルなので、日本でもDAZNから視聴できます。

ドイツ (女子ブンデスリーガ)

2024-25シーズンから新たに3年契約が結ばれ、放映権料は1年あたり517万ユーロです。

日本では2023-24シーズンからDAZNが4年契約を結んでいます。

https://dazngroup.com/press-room/dazn-adquiere-los-derechos-en-exclusiva-de-la-bundesliga-femenina-en-mercados-clave/

日本 (WEリーグ)

2021年にDAZNと8年契約を結んでいます。以前、日刊スポーツの記事で「年間1億円程度」と書かれていたのですが、今回のレポートでも1億円と記載されており、公式に認められた形となっています。映像制作はWEリーグが自ら行っており、放映権料はほぼ相殺されてしまっているとのことです。

今後、価値を上げていくにはやはり海外での配信を行っていく必要があるでしょう。WEリーグの発表では、DAZNとの契約に海外配信の権利も含まれているようです。過去にはWEリーグカップの試合を「FIFA+」で配信したこともあります。DAZNとFIFA+の統合という話題もありますし、今後強化していきたいところ。

https://weleague.jp/news/218/

アメリカ (NWSL)

2024年から新たに4年契約が結ばれ、放映権料は2.4億ドル(1年あたり6,000万ドル)です。

日本からは公式サイト「NWSL+」を通じて視聴できます。2025シーズンは190試合以上でライブ配信が実施され、全試合のアーカイブが視聴できるとのこと。

https://www.nwslsoccer.com/plus

話をWEリーグに戻すと、現在の規模としてはアメリカ・イングランドには及ばないものの、今後3番目のリーグを狙えるポテンシャルはありそうです。そのためには、男子サッカーとセットで売っていくことも必要ですし、女子サッカーならではの売り方も模索していく必要があります。


そういう点では、今年は両方の好事例が生まれました。5月6日に国立競技場で開催された千葉vs.大宮戦は、男子とのダブルヘッダー開催で26,605人。3月8日に開催された広島vs.浦和戦は単独開催で20,156人を集客しています。新スタジアムに行ってみたい人をうまく取り込めたという要素もありますし、来場者プレゼントを実施した効果もあるでしょうが、工夫しだいでいろいろとできる可能性を示したのではないかと思います。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000