プレミア獲得の豪Stan、さっそく値上げ。
まずは以前の記事の続報から。オーストラリアでプレミアリーグなどの放映権を保有するOptus Sportは、スポーツ事業からの撤退を決定。Nine Entertainmentに権利を売却し、8月1日付でサービスを終了すると発表しています。今後は、Nine傘下のストリーミングサービス「Stan Sport」で配信されます。
Optusはプレミアリーグとの契約を3年残しており、放映権料は年間8,500万~1億豪ドルと推定されています。Nineは年間6,000万豪ドルを負担し、残りはOptusが被ることとなったようです。すでにNineからOptusには、前金として2,000万豪ドルが支払われたとのこと。
これを受けて、Stan Sportはさっそく値上げを発表しています。月額15豪ドルが、8月から20豪ドルに改定されます。Stan Sportは「Stan」のオプションサービスという位置づけのため、Stanとも契約が必要であり、もっとも安いベーシックプランは12豪ドルです。よって、8月からStan Sportを視聴するには最低32豪ドルがかかります。現在1豪ドル=約95円なので、日本円だと3,000円強となります。
Optusは通信会社であり、Optusの回線契約者にはOptus Sportが月額豪9.99ドルで提供されていました(非契約者は24.99豪ドル)。回線契約者への救済プランとして、8月から半年間、価格据え置きの月額9.99豪ドルでStan Sportが視聴できる救済策がとられるとのことです。Stanの中で最上級のプレミアムプラン(月22豪ドル)が提供されるため、Stan Sportと合わせて42豪ドルが9.99豪ドルになるという計算ですが、あくまでも半年間の限定です。
Stan Sportは欧州CL/ELの権利を持っており、熱心なサッカーファンであればOptus Sportと両方入っていることでしょう。そんなファンにとってはStanの値上げ込みでも実質的にコストは下がります。ただ、片方のみの契約者にとってはコストが上がります。
また、Aリーグやオーストラリア代表の試合についてはParamount+が放映権を持っています。複数のサービスに分散されるのは、どこの国でも共通の問題です。
- オーストラリアにおけるサッカーの主な放映権
- プレミアリーグ: Optus Sport→Stan Sportに移管
- ラ・リーガ: beIN Sports
- ブンデスリーガ: beIN Sports
- セリエA: beIN Sports
- 欧州CL/EL: Stan Sport
- Aリーグ: Paramount+
- オーストラリア代表戦: Paramount+
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