アメフト・Xリーグがプレミア化。
日本国内のアメフト社会人リーグであるXリーグが、2026-27シーズンからトップカテゴリーを「Xプレミア」に改めると発表しました。新たにライセンス制度を導入し、現在の1部リーグ12チームのうち、11チームが審査をクリアしています。
Xプレミアの参入チームは、2億円以上の年間予算を組むことが義務付けられ、プロ契約の選手数にも下限が設けられます。開幕は2026年5月頃を予定しており、総当たりによるリーグ戦のあと、プレーオフ、そしてライスボウルで優勝チームを決定します。
アメフトと言えばNFL、そして大学のカレッジフットボールが盛況ですが、これはスポーツビジネスの中でも特異な事例と言ったほうがよいのかもしれません。完全分業制を敷くアメフトは選手数が多く、1チームで60人以上を抱えています。コンタクトの激しさゆえに試合は週1ペースでしか開催できず、NFLですらレギュラーシーズンは17試合しかありません。
ですから、ホーム開催は10試合前後であり、それだけの試合数で年間の経費をまかなう必要があります。それを支えているのが高額の放映権料であることは言うまでもありませんが、Xリーグにおいては現状親会社の支援に頼らざるを得ません。
NFLではサラリーキャップなどの制度で徹底的な戦力均衡をはかっていますが、Xリーグにおいては逆に予算の下限を定めることによって、一定水準のクオリティを担保することが優先されました。現状は富士通とパナソニックの2強状態ですが、底上げによって多くのチームが優勝争いに絡むことを期待されています。
とまぁ、厳しいことを並べるときりがないのですが、それでも始めることに意義があります。まずはビジネスとしての基盤を築き、2028年のロサンゼルス五輪ではフラッグフットボールに代表を送り込むこと。そして、将来的にはNFLに日本人選手が誕生することが期待されます。
今シーズンは現行制度での最終年となりますが、トップカテゴリーの「X1 Super」は8月29日(金)に開幕。会場は秩父宮ラグビー場で、開場依頼初めてアメフトが開催されるとのこと。今後は移転が予定されており、人工芝のスタジアムになるため、アメフトで使用される機会は増えるものと想定されます。
0コメント