英バスケ連盟が破綻へ。FIBAは制裁解除
FIBA(国際バスケットボール連盟)は、BBF(英国バスケットボール連盟)に科していた男子代表チームの国際大会出場を禁じる制裁を解除しました。これにより、11月27日に開幕するFIBAワールドカップ欧州予選への参加資格が復活しました。
男子代表チームを編成する権限をBBFから剥奪し、イギリス国内のプロリーグであるSLB(Super League Basketball)に委譲します。FIBAはSLBと直接協定を結びました。BBFはFIBAが送り込んだタスクフォースの下でガバナンスの改善を行うことになります。
これまでの経緯については過去の記事を参照いただければと思いますが、BBFはこれまでSLBを公認していたにも関わらず、新たにGBBL(the Great Britain Basketball League)というリーグを作ろうとしたことが発端となっています。
日本でもかつてbjリーグが作られ、国内リーグが分裂した時期がありますが、制裁を科されたのは分裂してから数年たってのこと。今回のケースはまだ新リーグが作られる前に未然に阻止できたことになります。FIBAも日本の経験から学んだのでしょうか。それとも、極東と欧州の違いでしょうか。
SLBとBBFのあいだには訴訟が起こっていますが、BBF側がSLBに対して妥協案を提示したともされています。しかし、GBBLを設立し、ライセンスを付与すること自体は崩しておらず、SLB側は引き続き反発していたようです。今回のFIBAの裁定により、事実上SLBがイギリス国内で唯一のプロリーグであると認定されたこととなり、GBBLの設立は不可能になりました。
なぜBBFがこんな動きに出たのか。結局のところはカネということになりそうですが、イギリス政府はBBFに拠出する予定だった475万ポンドの補助金を停止しているとのことで、事態が収拾できなければカネも失うことになります。
11月14日、BBFは組織を清算することを明らかにしました。収入源を絶たれ、SLBとの訴訟費用もかさみ、あっという間に窮地に追い込まれたことになります。もともと、それ以前から崖っぷちだったのでしょう。だからこそGBBLの計画にすがったのですね。
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