Jリーグのテレビ中継、ローカル増加の傾向。
Jリーグが公開している「Jリーグデータサイト」では、過去の試合結果をリーグが創設された1993年からすべて閲覧することができます。
そのデータにはテレビ・インターネットの中継について記された欄があります。残念ながら1998年以前のデータはないのですが、1999年以降にどの試合がどの放送局で中継されたのかを知ることができます。
データの加工が難しいので集計するのが大変なのですが、がんばって何年分かやってみましたので、その結果を紹介することにします。若干の誤差はあるかもしれませんのでご容赦ください。
今年(2025年)と、比較用として昨年(2024年)のデータを以下に示します。対象となる試合はリーグ戦およびプレーオフです。スーパーカップ(日テレで中継)およびルヴァンカップ決勝(フジテレビで中継)は含まれません。また、生中継のみが対象で録画は含みません。
- J1昇格プレーオフ → J2に分類
- J2昇格プレーオフ → J3に分類
- J3/JFL入れ替え戦 → J3に分類
J1~J3を合計した試合数は289試合で、昨年から+4試合となりました。NHK(地上波)の中継は若干減りましたが、BSを含めると平日開催を除き毎節1試合の中継が確保されています。
昨年は中継がなかったBS10(旧BSJapanext)が参入してきたのは大きなポイントです。ジャパネット傘下のV・ファーレン長崎の試合が3試合放送されました。J1昇格を果たし、来年はさらに増えることが期待されます。逆に、松竹がスポンサーとなった関係で東京ヴェルディ戦を放送していたBS松竹東急は、残念ながら閉局となりました。
Jリーグ中継はローカル局によって支えられていると言ってよいでしょう。とくに首都圏や関西圏だと「露出が少ない」という声がよく聞かれますが、実際のところ地域差が大きいです。Jリーグはローカルでの露出を増やす取り組みを行っており、ここ3年ほどで中継も増えています。取り組みの成果は着実に出ていると言えます。
よく「DAZN独占だからテレビで放送されない」なんて言われるのですが、DAZNの権利は無料のテレビ中継には及びません。また、映像の著作権はJリーグが保有・管理しているため、規定の範囲においてテレビ局は無料で使用することができます。
参考として、スカパー最後のシーズンとなった2016年の数字も載せておきます。この年に開催されたチャンピオンシップはJ1で計上しています。
チャンピオンシップの廃止にともないTBSも撤退したため、J1の全国中継は確かに減ったのですが、J2についてはDAZN移行後も中継数は減っていません。また、J3はまだクラブ数が少なく、スカパーも全試合生中継ではなかったこともあり、現在は大幅に中継数が増えています。
「DAZNになって中継が減った」という声もありますが、実際のところスカパー時代からすでに減っていました。当時のスカパーにも同様の声があったのです。そのために、苦肉の策としてチャンピオンシップが復活した・・・というのが当時の事情でした。
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