【2025総集編】海外②: サウジ資本getのDAZN、選択と集中の一年。

とにかく目立つ話題が多かったDAZNの一年間でした。しかし、それはあくまでスポーツという分野の中における観点であって、現実を俯瞰するとグローバル規模のストリーミングサービスが殴り合っている状況です。そこに専門性で立ち向かっていけるかが2026年の大きなポイントとなります。


2025年の出来事をラインアップしました。日本での出来事は別途国内編をご覧ください。


  • 経営関連
    • サウジ政府系ファンドが10億ドルの投資
    • 2024年の決算は約9億ドルの赤字
  • グローバル
    • クラブワールドカップを配信、各国放送局にサブライセンス
    • NHLと提携、「NHL.TV」を統合
    • 「FIFA+」との統合を2026年に予定
  • 欧州
    • リーグ・アンとの放映権契約を打ち切り
    • ベルギーリーグとの契約も打ち切りへ?
    • ラ・リーガの国内放映権は継続
  • アメリカ
    • 欧州CL、セリエAのスペイン語放送の権利獲得
    • FanDuel Sports Network(旧Bally Sports)を買収へ?
  • その他
    • オーストラリア・Foxtelを買収
    • ボクシングの新プラン発表 (日本は対象外)


サウジとの関係を深めつつあったDAZNですが、SURJから10億ドルの投資を受けるという大きな成果が出ました。しかし、クラブワールドカップに支払った放映権料もまた10億ドルとされ、右から左へと抜けていった形です。


グローバルでかつ無料配信という大盤振る舞いの先にどんな未来を見据えているか。加入者を増やすこともそうですが、広告収入を増やすことが大事です。2026年には「FIFA+」との統合という大きなミッションも待っています。DAZN・サウジ・FIFAの三者連合で収益をあげることはできるでしょうか。

サウジと言えばボクシングに力を入れていますが、「リヤド・シーズン」「ザ・リング」などのブランドで開催される興行についてはDAZNが独占配信しています。これらをパッケージ化した「DAZN Ultimate Tier」が開始され、従来のPPVがサブスク化されました。(日本は対象外)


もともとDAZNはPPVの撤廃を謳っていましたが、うまくいかずPPVに回帰しています。サウジ資本をバックとして、再度チャレンジが始まります。

獲得したものもあれば、放棄したものもあります。リーグ・アンのフランス国内における放映権は、5年契約のところわずか1年で破棄することになりました。そして、現在進行中でベルギーリーグの契約も破棄される可能性が強まっています。


Netflix、Apple、ディズニー、Paramount+といったグローバルなストリーマーが続々とスポーツへの投資を増やす中、放映権バブルとは一線を引き、投資に値するものをメリハリをつけた吟味するようになっています。そうしないと生き残れないのが現実でしょう。

2024年の赤字は9億ドルで、これまでの赤字をすべて積み上げると日本円にして1兆円を超す規模です。ここまで来ると「大きすぎて潰せない」レベルに達しています。幸いにして、日本を含むいくつかの市場では黒字化しているとの情報もあり、2026年までにはグローバルで黒字化している可能性が高いです。それゆえの積極投資と言ってよいかと思います。


現状はほぼボクシング特化となっているアメリカ市場の再進出も鍵となります。2025年はアメリカ開催のクラブワールドカップで足掛かりを得ました。サッカーではスペイン語放送の権利を購入しています。そして、現在交渉中のFanDuel Sports Networkの買収が成立すれば、ローカルとはいえNBAやMLBなどに食い込むこともできます。

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