【へぼ訳】Jリーグ国際部長インタビュー

筆者がよくネタ元として利用させて頂いているメディア「Sports Pro」が、3/27~28にシンガポールでイベントを開催するとのこと。
その中にはJリーグとDAZNのセッションもあるそうで、イベント開催に先駆けて、Jリーグ国際部長の大矢丈之氏へのインタビュー記事が公開された。

ということで、稚拙ではありますがちょっと訳してみました。上手い翻訳だと著作権にひっかかりそうな気もしますが、へぼ訳なら大丈夫?

正確な記述については、リンク先の原文をご確認くださいm(__)m


Jリーグはネットとともに拡大する-DAZN、イニエスタ、そして緻密な戦略


より公平な言い方をするならば、(スペインのW杯優勝メンバーである)イニエスタとトーレスがJのクラブに加入したことで、Jリーグがより国内と海外の両方の視点を持つようになったと言うことでしょう。

イニエスタ効果は絶大で、ベンチ入りしていないにも関わらず(※1)、アウェイの2試合(FC東京と浦和レッズ)で10万人の観客を集めました。彼らは現代サッカーの最高の体現者である彼を一目見たいと奮発してチケットを求めたのです。

(※1: 一時帰国のため欠場した。)


アジアに目を向けると、中国も近年では財政が豊かになり、世界的なスターを次々と加入させてきましたが、最近は傾向が変わったのかそこまで積極的にはならなくなっています。Jリーグはリーグの価値を向上させるうえで、外国人選手と日本人選手のバランスをはかっていくという命題を掲げています。

1992年(※2)に10クラブで発足したJリーグは現在55クラブまで増え、アジアの中で最も拡大に成功したリーグとなりました。世界的な技術都市のひとつである日本から、より前向きな価値を創造していこうという考えから、OTTサービスを提供するDAZNと10年間の国内向け放映権の契約を結びました。また、eスポーツの分野でもコナミと提携し、PES(※3)の大会を開催しています。

※2: 1992年にプレ大会としてナビスコカップを開催。リーグ戦は翌1993年から。

※3: 「ウイニングイレブン」の海外での名称。Pro Evolution Soccerの略。


この10年間で、Jリーグや日本サッカーをどのように成長させたのですか?


日本ではこれまでプロ野球がダントツで人気でした。プロ野球は大企業が球団を保有しており、イングランドやドイツのようなコミュニティを基礎としたスポーツではありません。

そこでJリーグはコミュニティ重視の理念を掲げました。プロ野球は12球団しかありませんが、都道府県は47あります。各都道府県にひとつ以上のクラブを設立し、コミュニティによるスポーツ文化を育成する試みをスタートさせたのです。

Jリーグは10クラブから始まり、55クラブにまで成長しました。初代チェアマン(※4)は100クラブを目標に設定しており、我々の挑戦はまだ道半ばですが、方向性としては間違っていないと考えております。

※4: もちろん川淵三郎氏のこと。


今年のラグビーW杯や、来年の東京五輪によって、日本のスポーツへの注目度が高まっています。Jリーグはその恩恵を受けられますか?


スポーツへの投資に関心を持つ日本企業が増えているのは確かです。かつて、日本でスポーツと言えば「体育」のことでした。そして、学校を卒業するとともにスポーツをしなくなってしまうのです。

しかし、現在ではスポーツ文化がコミュニティに根付き、自治体や企業がスポーツに対して積極的になっています。現時点では五輪が主なターゲットですが、五輪後にもそのスポーツへの情熱が冷めないこと、そしてスポーツへの投資対象のひとつとしてJリーグが選ばれることを期待しています。


DAZNとの契約は3年目に入りましたが、どれだけのインパクトがありましたか?


まず、従来の放送からOTTへと舵を切ったのはとても大きな一歩です。これは、世界のサッカーリーグにおいてOTTがメインのプラットフォームとなった最初のケースと思われます。

次に、DAZNは日本のスポーツ界に巨額の投資を行った最初の外資系企業です。これに日本のスポーツ産業全体に大きなインパクトをもたらしました。彼らは我々の現在の価値以上にポテンシャルを評価してくれました。10年間のパートナーシップによって、我々は長期的な戦略を考えることができるのです。

OTTへの移行はもちろん大きなニュースですが、同時に映像の自主制作を開始しました。それ以前は放送局が映像を制作し、我々は著作権を保有していませんでした。DAZNからもたらされた投資により、我々は自身で映像を制作し、管理することとしました。

また、DAZNはヨーロッパでの豊富な経験をもとに、映像制作においてもアドバイスを提供してくれました。これにより映像のクオリティは向上し、また自身で権利を保有することによって、公式サイトやソーシャルメディアにクリップ映像を載せることもできるようになりました。


数年前と比較して、Jリーグのデジタルメディアへのアプローチはどう変化しましたか?


アメリカのスポーツを参考にして、マーケティングデータベースへの投資を始めました。従来は顧客データを個々のクラブが管理していましたが、現在それらをひとつのデータベースに集約する取り組みを行っています。すべての顧客データを参照できる独自のアプリを開発し、マーケティングに利用できるようにします。すでにID数において100万件以上のデータが蓄積されています。

これらのデータはすべてのクラブに開放します。また、データの活用事例についてもシェアいていきます。また、DAZNが持つデータとも連携しており、我々の顧客の消費行動をビジュアル的に浮かび上がらせることができます。


Jリーグはまだまだ若い組織です。今後、海外への展開に向けてどのような施策を考えていますか?


2012年からアジア戦略を開始しました。その前年に巨大地震があり、我々にも、そして人々の行動にも大きな影響がありました。我々の観客数も減りましたし、日本経済全体が苦しみました。この時点では、我々はアジアに目を向けていなかったのです。

景気が悪化し、人口も減少していく状況の中で、我々が次のレベルに向かうには何が必要なのか議論を繰り返しました。そこでアジアを次のマーケットと定めました。アジアでは日本以上にサッカー熱が高まりつつあり、経済成長や人口増加も見込めます。

その時、すでにタイやシンガポールで多くの日本人がプレーしており、これらの国では日本のサッカーへのリスペクトを得ることができました。まずはこれらの国と提携を結ぶことでアジアに進出しようとしたのです。

そこには大きな成長の可能性がありました。Jリーグでもプレーできる素質を持った選手も数人いました。日本のクラブにはブラジルや韓国の選手が多いのですが、彼らにとっても異なる文化を持つ国でプレーすることは大きなチャレンジでしょう。

我々はタイの選手を日本でプレーさせたいと考えました。そして、現在では5人がJリーグに所属しています。そのうち3人はタイ代表のスター選手です。彼らのレベルは高くなっており、またJリーグはタイとヨーロッパの中間のレベルにあります。彼らにとってはステップアップのチャンスであり、その扉は常に開かれています。

タイでJリーグへの注目が高まったことにより、日本に来たいと願う選手も増えてきました。我々はタイでのマーケティングを強化しており、ビジネスをもっと大きくしたいと考えています。そして、このモデルを他の国でも展開していきます。例えば、ベトナム・インドネシア・マレーシアなどです。


Jリーグの世界的な地位を高めるにあたって、イニエスタやトーレスといったスターの存在は重要ですか?


彼らの獲得はクラブの判断であり、リーグが主導したわけではありませんが、もちろんJリーグが世界の注目を集めるきっかけとなります。ですので、現在は英語のコンテンツを増やそうとしており、主にFacebookで公開しています。また、海外の放送局が利用できるニュース素材の制作にも取り組んでいます。

我々はJリーグを、アジアの若い世代の選手たちと、世界のトップレベルの選手たちの両方を受け入れるリーグだと位置づけています。現在のJリーグはヨーロッパやブラジル、韓国の選手が多く集まっているリーグです。我々は質の高いプレーを提供し続けられるよう努めていきます。


ヨーロッパに向けては、クラブを招いて親善試合を行っていますね。


我々のシーズンは2月から12月にわたるハードなもので、途中にサマーブレイクを設けています。2年前からサマーブレイクの時期を利用して、(プレシーズンにあたる)ヨーロッパのクラブを招いての試合を企画しました。この試合はJリーグが直接運営しています。前年のJ1王者がヨーロッパのビッククラブと戦えるのです。

この企画はより多くのクラブがトップレベルで戦う機会を作るものです。グローバルに対してアピールする目的からリーグの直轄としています。


ヨーロッパの多くのサッカークラブがアジアでのビジネスに注目しています。激しい競争の中で多くのファンを惹きつけることはできますか?


我々は常に競争しています。B2Bの市場はとくに熾烈です。日本に関心を持つ企業は、同時にアジアや世界全体にも関心を持っており、それぞれの地域でブランド力を高めたいと考えています。マンチェスター・シティやプレミアリーグがいい例でしょう。彼らはアジアにおける競争相手とも言えます。

また、彼らとともに仕事をすることもできるでしょう。日本ではスポーツに関心を持つ人がまだ少なく、50%を割っているのです。なので我々は新たなファンを開拓する必要があり、その課題はJリーグだけのものではなく、サッカーの、そしてスポーツ界全体のものです。

そのためには日本のプレーヤーよりも、例えばメッシのような選手を見てもらうほうがよいのかもしれません。ラ・リーガの日本担当とはしばしば議論をしたり、アイデアを交換し合っています。彼らは競争相手であるとともに、日本でのサッカーの関心を高めるパートナーでもあるのです。


今後、Jリーグと他のリーグの関係はどうなっていきますか。5年後、世界におけるJリーグの位置はどうなっていると思いますか。


日本代表は2050年のワールドカップで優勝するというビジョンを掲げており、日本でサッカーに関わる人すべてが貢献してくれています。もちろん、そのためにはさらなるレベルアップが必要です。

Jリーグが世界のトップクラスのリーグになるのは相当厳しいですが、アジアではすでにトップのリーグになったと思います。我々のクラブはACLを連覇しました(※5)。ビジネスにおいてもナンバーワンでありたいです。

※5: 2017年に浦和、2018年に鹿島が優勝。


次のステップとしては欧州5大リーグと肩を並べることに挑みたいです。今年から外国人枠を5人に増やし、また登録は無制限としました。よりクオリティの高いプレイヤーに門戸を開放していきます。もちろん、日本人も彼らと戦えるレベルに成長する必要があります。

我々は日本のサッカーをよりグローバルスタンダードなものにしたいと考えています。それによって、日本人もさらに成長できるのです。


以上


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