Sky、英伊でF1の契約延長。Appleの野望は遠のく

イギリスのSky Sportsは、F1の放映権契約を延長したと発表しました。イギリス・アイルランド・イタリアの各国で5年間延長されています。一方で、ドイツなどは今回の発表に含まれておらず、交渉が継続していると思われます。


  • イギリス・アイルランド: 2029→2034年まで5年延長
  • イタリア: 2027→2032年まで5年延長
  • ドイツ・オーストリア・スイス: 2027年まで (今回発表なし)

放映権料ですが、イギリスだけでも年間2億ポンド(約420億円)に達すると推定されています。


イギリスはF1が初めて開催された国であり、またSky Sportsの英語コメンタリーは「F1 TV Pro」を通じてグローバルに配信されています。それだけ重要な国であることは確かです。もっとも、今回の発表でも「F1 TV Pro」はイギリスで解禁される気配がありませんが・・・

今年からアメリカでF1の放映権を獲得したAppleは、将来的にグローバルで権利を獲得する姿勢を示しており、F1運営会社を保有するリバティ・メディア側も協議を行っていることを認めていましたが、実現性はかなり遠ざかったと言えるでしょう。


それ以前には、Netflixもグローバルで権利を狙っているといった噂もありました。グローバルで展開する巨大ストリーミング企業ですから、これは至極当然な流れだと言えるのですが、実際には国別で仕切られていた放映権の壁を壊すまでには至っていません。

Appleは、MLSとグローバルの放映権契約を結んでいますが、決して順調ではありません。昨年までは別料金だったものを、今年から通常プランのサブスク内に組み入れました。また、当初の10年契約を短縮し、6年半としています。


もちろん、F1とMLSでは世界的なコンテンツパワーに大きな差がありますので、一概に比較はできませんが、Appleにとって大きなリスクは取りづらいところです。

昨年秋に始まった、欧州CLの次期放映権の入札では「グローバル・ファースト・ピック」と名付けられたグローバル向けのパッケージが用意されましたが、不成立に終わっています。


グローバルに配信するとしてもローカライズは不可欠です。言語の対応だったり、各国の人気選手にフォーカスしたコンテンツも必要になります。将来的には生成AIなどの技術が解決してくれるかもしれませんが、現在はまだ時期尚早なようです。

また、ライブ配信においては広告売上の重要性が増していることも大きなポイントと言えるでしょう。グローバル向けに出稿したい企業というのは限られており、基本的にはローカルビジネスです。


Netflixでさえも、昨年9月時点で広告配信を行っているのは12か国にすぎません。このあたりの基盤が整うまでには、あと数年かかるものとみられます。

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