将棋・ABEMAトーナメント、先手番入札制度を導入

5月30日から放送を開始する、将棋の「ABEMA地域トーナメント2026」のルールが発表され、プロの将棋界では初めてとなる「先手番入札制度」の導入が決まりました。


ABEMAトーナメントは持ち時間5分(一手につき5秒加算)のルールですが、事前に対局者が「差し引いてもよい時間」を提示。長いほうが先手番を得るというものです。

将棋では先手番の勝率が徐々に上がっているという話は、昨年6月の記事でも取り上げました。レベルが高いほど勝率も高い傾向がみられ、そろそろ是正すべきではという意見もちらほら見かけるようになりました。

昨年5月に開催された「世界コンピュータ将棋選手権」では、決勝リーグ全28局において先手番の勝率が73%だったという話をこの記事でも書いたのですが、今年の大会では83.9%に達したとのことです。こうなると許容範囲を超え、公平なルールとは言えなくなってきます。

「先手番入札制度」も、是正のアイデアとして以前から唱えられてきたもののひとつです。最近では、中村太地八段が自らのYouTubeチャンネルで取り上げていました。中村八段は今回の大会でも「北海道・東北バルペックス」のメンバーに選出されています。


中村八段は将棋連盟の非常勤理事でもあるため、連盟としてもまずは非公式戦でテストしてみる価値があると判断したのではないかと考えられます。数あるアイデアの中でも、ゲームとしての将棋のルール自体を変えなくて済むのはメリットです。


ただ、ちょっと異なるのは、この提案だと先手番の棋士のみ提示した持ち時間が差し引かれるのに対し、今回のルールでは双方とも差し引くということです。結果的に両者の持ち時間の差はマイルドになると思われます。

ドラフト会議は1月4日に収録されており、すでに実際の対局もかなり収録済みであると推測されます。ある程度の手応えを得られれば、次は持ち時間が長い対局でもテストすることになるでしょう。


ただ、将棋の結論が先手必勝になるという意味ではありません。今後、後手番の有力な対策が見つかれば、差が縮まるという展開もあり得ないわけではありません。人間が指すからこその面白さを今後も期待したいと思います。

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