C大阪&ヤンマー、移籍金に関する論文発表
Jリーグのセレッソ大阪と、その親会社にあたるヤンマー、そして東京理科大学の三者は共同で「サッカー選手の契約価値評価モデル」を開発したと発表しました。
金融工学の理論を応用して、プロサッカー選手の移籍金を計算しようというなかなか野心的な取り組みです。Jリーグは秋春制に移行し、積極的な移籍を促すことで海外からより多くの移籍金を獲得しようとしており、その流れに沿った研究と言えます。
金融商品の中でも、オプションの理論価格を計算するモデルが応用されています。移籍金は契約を途中解除するために必要な金額であり、契約が切れてしまえば価値はゼロとなります。いわゆる「フリー移籍」と呼ばれるものです。この性質がオプションの取引とよく似ているというわけですね。
ですから、年俸や契約年数などの条件交渉はクラブにとって腕の見せどころであり、選手の代理人とはタフな交渉が繰り広げられます。その際にこういった計算式があれば「安く買って高く売る」ことが理論上はしやすくなるはずです。
変動要素となるパラメータとしては、選手の成長性やケガのしやすさなどがあげられていますが、とくに大きいのが「契約解除条項」の有無です。
契約解除条項とは、あらかじめ移籍金の金額を設定し、それを満額支払うオファーがあれば、所属クラブは移籍を拒否できないというものです。これがない場合、ある場合と比べて選手の価値は約1.6倍になると分析されています。もちろん代理人はこの条項を入れさせたがりますので、それをふまえて移籍金をいくらに設定するかが勝負です。
計算式ができたところで、パラメータをどう設定するかはこの論文では詳しく説明していません。年俸などの契約データはセレッソ大阪が提供したものを、そして選手のパフォーマンスについてはOptaのデータを使用したそうですが、そこから先は「秘伝のタレ」ということになります。セレッソの交渉力がアップするのか、今後の動向を見守りたいところです。
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