DAZN、米EverPassを買収。法人営業に注力
DAZNが、アメリカのEverPassという会社を買収すると報じられています。EverPassはスポーツバーやレストランなどを対象とした法人営業を手がけている会社であり、DAZNにとってはコンテンツをアメリカの店舗で配信してもらうための貴重な拠点となります。
もちろんコンテンツがないと始まりませんが、DAZNはアメリカへの再進出を進めている段階です。従来から充実しているボクシングに加え、MLB・NBA・NFLのローカル放映権を着々と集めています。
EverPassという名前は、以前にも記事で取り上げていました。Netflixが法人向けの契約を行っていないという話に関連して、アメリカでの法人契約の事例として登場しています。EverPassはアメリカの放送局やストリーミングとの契約だけでなく、主催者と直接契約して獲得したコンテンツもありますが、Netflixは含まれていません。
さて、今回の買収の裏で混乱している話があります。NFLの日曜昼の試合を提供している「NFL Sunday Ticket」にまつわる話です。Sunday Ticketは以前、衛星放送のディレクTVが販売権を持っていましたが、個人向けはYouTubeに移り、ディレクTVは法人向けのみとなりました。
今年3月、NFLは法人向けの権利を来シーズンからEverPassに一本化すると発表しました。EverPassにはNFLの関連会社が一部出資しており、ある意味自然な流れとも言えるのですが、EverPassはストリーミングのみでコンテンツを配信しているため、従来の衛星放送の受信設備は使えなくなり、店舗によっては新たな投資を強いられることになります。
この問題はアメリカの下院議会でも取り上げられたそうですが、結果的にNFLはディレクTVとの契約を延長することで合意。衛星放送によるコンテンツ提供がしばらく維持されることとなりました。
こんな経緯があっただけに、EverPassが売却されたことには驚きの声もあるようです。DAZNは今後「DAZN for Business」のブランドでサービスを提供し、EverPassの名前は表からは消えることとなります。
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