HBO Max、U-NEXTからAmazon&Huluにスイッチか

まずは時系列でニュースを確認する必要があるのですが、まずは8月31日にU-NEXTが発表した内容です。


U-NEXTは、アメリカのNBCユニバーサルと「包括的戦略パートナーシップ」を発表しました。NBCユニバーサルが主に中南米などでサービスを提供している「Universal+」ブランドを日本でも展開し、U-NEXTでコンテンツを配信すること。また、USJと連動したキャンペーンなどを実施し、オンラインだけでなくオフラインとの連動を謳っています。

この発表の時点では、すでにU-NEXTが提供しているWBDの「HBO Max」に加え、コンテンツのラインアップがさらに強力になり、すごい発表だな・・・と思っていたのですが、翌朝になって事態は一気に暗転します。


今度は、WBDが10月1日からAmazonプライム・ビデオとHulu Japanで「HBO Max」を配信すると発表したのです。

https://press.wbd.com/us/media-release/hbo-max-launch-co-exclusively-prime-video-and-hulu-japan-october-1


プレスリリースの見出しは"co-exclusive"、すなわち2社共同による独占としており、また本文にも「HBO MaxはPrime VideoとHulu Japanでのみ利用できる」と記されています。

In Japan, HBO Max will be available only on Prime Video and Hulu Japan from October 1.


本稿執筆時点では、U-NEXTが10月以降もHBO Maxのコンテンツを配信できるかどうか、正式な発表はありませんが、悲観的にみておかないといけません。スポーツを長年観てきた者の老婆心として、U-NEXTも早く告知しておいたほうがいいと思います。


【追記】

本日(9/2)午後、U-NEXTのヘルプセンターに「HBO Maxブランドの展開終了について」というお知らせが掲載されました。

WBDとの「作品ライセンスに関する取り組み」は今後も継続する、という文言がありますが、要するに他社にも供給しているコンテンツが残るだけであり、HBO Maxのオリジナルコンテンツが終了することは動きません。正直、あまりいい言い訳には感じませんでした。

Amazonは「HBO Max on Prime Video」というブランドでサービスを開始します。プライムビデオとは別料金で、月額1,000円のスタンダードプランと、1,400円のプレミアムプランが用意されています。

Huluも同様に「HBO Max on Hulu」というブランドを展開します。こちらは追加料金はかかりませんが、もともとHuluは10月1日から月額料金の値上げ(1,026→1,320円)を発表していますので、実質300円程度の上乗せと考えてもよいでしょう。

アメリカにおけるストリーミングは、いわゆる4大テレビネットワーク(NBC・CBS・ABC・FOX)のグループとWBDによる大がかりな再編が続いています。CBSの親会社にあたるパラマウント(Paramount+)はWBDの買収を進めており、それが完了すれば、またさらなる再編につながる可能性が高いです。その流れに、日本市場も必然的に巻き込まれていきます。


当ブログはスポーツが主戦場なので、スポーツについても触れておきますが、U-NEXTとWBDの提携によって、WBDの持つスポーツコンテンツがU-NEXTにもたらされたかと言えば、決してそうではありません。あくまでアメリカ国内向けの放映権と、日本向けの放映権は別建てです。AmazonやHuluに、WBDやNBCユニバーサルのスポーツコンテンツがやってくる可能性はあまり期待できません。


ただ、最近の事例ではNCAAのカレッジスポーツの放映権について、アメリカ国内と国外の区別があいまいになっていたりもします。競技によっては、そのまま日本向けに展開できるものもあるかもしれません。

WBDがグローバルで放映権を持っているケースも存在し、例えばサイクルロードレースがそうでした。今年2月にクローズした「Staylive」はWBDからライセンスを受けていたのです。


現在、WBDが持つ権利を日本で配信しているところはありません。U-NEXTが流してくれないかな・・・とちょっぴり期待していましたが、全然そんなことはありませんでした。日本語対応もない、単なるたれ流しでいいんですけどね。


U-NEXTにはTBSとテレビ東京が出資しており、またHulu Japanは日本テレビの子会社ですから、今回の件は日本の地上波テレビの生き残りをかけた動きだとも考えられます。日本発のコンテンツをグローバルに展開するための窓口としても活用されるでしょう。


TBSは「ハリー・ポッター」の演劇を日本で開催しており、TBS本社の前にある劇場(ACTシアター)が使われています。このあたりの契約もどうなっていくのか。スポーツだけでなく、エンタメも大変なことになってきました。

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