プレミアの放映権料分配 & Jクラブの経営状況

同じ日にこんなニュースが出てくるのはなかなか面白いですね。

放映権料の配分は、そのリーグをどう運営するかというフィロソフィーそのもの。プレミアについては比較的均等に近い配分となっています。もちろん各クラブの経営努力による競争も大切なので、メリハリが問われるところです。
配分を均等にすれば戦力も均衡し、面白いリーグになる。でもこの発想は本来アメリカ的なものです。
アメリカのメジャースポーツは放映権料の分配に加えドラフト制の導入により積極的な戦力均衡を図っているわけですが、それができるのはアメリカ国内に閉じたリーグであり、また昇降格がないからであります。

なのでプレミアがこの方針をとれるのは、他のリーグと比較して突き抜けているからなのですね。国内リーグが盛り上がるのもCLで勝ち上がるのも大事。結果として今季はCL/ELともにプレミア勢どうしの決勝となり、まさに一人勝ちといったところでしょうか。

昇降格への対応としては、降格したクラブに対して緩和措置を講じていますね。これはJリーグにも取り入れられてます。逆に言えば1年で戻ってこれないと沼にはまります。
JリーグはDAZNマネーによって分配金が全体的に底上げされました。配分はほぼ均等ですが、ACLで通用するビッグクラブを育てたいという思惑もあり、そこは賞金や「理念強化配分金」といった施策でバランスをとっている状況です。

結果としてJリーグは毎年優勝争いが終盤までもつれる面白いリーグになってますし、ACLでも鹿島や浦和が優勝しています。川崎はちと残念ですが。

で、その枠をはみ出してオーナーが資金を突っ込んだ神戸が存在するというのもまた面白く。そして資金と成績が必ずしも比例しないというのも奥深い話であります。

DAZNと10年契約を結んだことで長期的な資金を得ることができましたが、逆に言えばいまよりも大幅なアップとはならないわけで、底上げには海外への放映権販売がカギとなってきます。現在進めているアジア戦略、そして今年更新を控える海外向け放映権の行方に注目です。

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