「ワイドナショー」で図らずも露呈されちゃった映像使用料のお話。
先日放送されたフジテレビ「ワイドナショー」での一幕。バスケ・八村選手の映像の金額が高いということで、ボクシング・井岡選手の映像が買えなかったとの発言が松本人志さんからなされました。
もちろんこの発言はリップサービス的な要素が含まれるので、実際に予算が足りなかったかは検証しようがないのですが、放映権料だけではなく、その後の映像利用料について知るいい機会だと思いますのでちょっと取り上げてみましょう。
通常は報道資料として試合のハイライト映像がメディアに提供されます。その際にいくつか利用条件がつくのですが、1番組につき●秒以内とか、局全体で1日●分以内といった時間制限が一般的。また「映像提供:××」というクレジット表記もよく見かけます。
この映像は無料もしくは極めて安価に設定されてます。井岡選手の試合映像はTBSが持っていると思われるので、それこそフジテレビが持つ映像とのバーターで引っぱってくることもできるはずなんですよね。スポーツ報道はわりと「お互い様」の精神で行われてますので。
それがなぜできなかったか。考えられる理由としては利用条件に引っかかったか、そもそも「ワイドナショー」は報道番組と扱われてないかのどちらかではないかと。もちろん意図的に扱わなかった可能性も否定できませんが。
で、いちおうフジテレビが公表している「基本番組表」を確認したのですが、「ワイドナショー」はいちおう報道番組扱いされておりました。
民放局はその使命として、報道番組・教養番組・娯楽番組などをバランスよく放送する必要がありますが、調べてみるとなかなかツッコミどころが多いので面白いです。
さて、問題の「高い映像」なのですが、昨年11月に開催された「マウイ・インビテーショナル」決勝戦のものと思われます。八村選手が所属するゴンザガ大学が、今回のドラフトで全体1位指名だったザイオン・ウィリアムソン選手らを擁するデューク大学を破って優勝を果たした試合です。
これだとお相手はNCAAですし、直後の報道ではなく、後になって映像を調達しているわけですから、利用料が高くなっても仕方ないかな…とは思います。
参考として、Jリーグが公表している映像の利用条件を紹介しておきます。
Jリーグは試合映像の著作権を一括管理しているので、このように条件をきちんと明示できるし、また料金についても明朗会計となっています。こういうところは分かりやすいですよね。
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