場外戦もなんのその。『いだてん』最終章へ。
大河ドラマ『いだてん』はついに最終章に突入。1964年東京五輪の開催に向けて怒濤の動きを見せています。
先週の視聴率は6.3%と相変わらず奮いませんでしたが、ここにきて内容は面白いと評価する記事がぽつぽつと出始めてます。
出演者の不祥事。選挙・ラグビーによる放送休止。そしてリアルの五輪にも問題が発生し、外部からの話題がどうしても目立ってしまってますが、ここまでついてこれた人は当然高く評価する人です。
まだ放送は6回残ってますが、すでに伏線の回収ラッシュが始まっており、最初から見ている人にとってはまさに僥倖。第1回からの超ロングパスが飛んできたり、不評の声が多かった落語パートもその存在意義が改めてクローズアップされてきました。
クドカン作品に共通することですが、対比の構図が上手いし、裏を返せばわかりにくさになってしまいます。ふたつの時代を行ったり来たりする構成がその代表でしょう。
オリンピックと政治は別だとは言え、政治が絡まないとオリンピックは開催できない。物事の両面をとらえ「清濁合わせ飲む」人々の姿が描かれています。
第一部の主人公である金栗四三はストックホルム大会に自費で出場。嘉納治五郎は借金に苦しみました。しかし、第二部の主人公である田畑政治はその人たらしの能力で政治家からカネを引っ張ってくるのです。もっとも彼も実家の土地を売ったりしているのですが。
2020東京五輪には、本来のオリンピック精神から外れてしまったものもあるでしょう。しかし、1964に戻れなんてことも言えません。我々もまた、来年に向けて「清濁合わせ飲む」姿勢が求められるのです。
せっかく開催するのだから、楽しい大会にしないとね…そう思わせてくれます。私も最終回まで全力で駆け抜けます。
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