レースを面白くするサーキットとは?の研究が始まる。
まだまだ続くF1の話題。
今年は過去最高の22戦が予定されているF1ですが、将来的には25戦まで拡大したい意向とのことで、誘致を進めている国や団体との交渉が続いています。
要するに高い開催料を支払ってくれるところがいいわけですが、以前から噂にのぼっているマイアミに続き、今度はサウジアラビアとパナマなんて名前があがってきました。F1もまたサウジに魂を売るようです。
さて、ここから本題。レース数が増えてもその内容が退屈ならファンに飽きられてしまいます。面白いレースを提供するのに必要な要素は、まず戦力の均衡化。これについては2021年の新レギュレーションで予算制限をかけるなどの対策を打ち出しています。
そしてもうひとつはサーキットの問題で、金太郎飴のような似たサーキットが多いと指摘されます。これは近年新たに追加されたサーキットの多くをヘルマン・ティルケ氏が設計していることに原因があります。
彼のサーキットは最新の設備と高い安全性を備え、低速から高速までのコーナーを満遍なく配置し、長いストレートを設けることでオーバーテイクを促します。もっともその目論見が外れ、全然抜けないサーキットも存在しますが…
ただ、彼だけを責めても仕方ないのです。まだモータースポーツ文化が根付いてない国に建設されるサーキットですから、尖った個性を持つレイアウトにはできないのです。もちろんサーキットに要求されるクオリティを格段に高めた功績は認めざるを得ません。
ということで、F1の中にサーキットのデザインを考えるワーキンググループが設置されたとのこと。数名のエンジニアが召集され、改善案のレポートを作成する予定だそうです。
さすがに安全性を落とすという方向は考えられません。まずは長いストレートと低速コーナーの組み合わせというセオリーを疑い、近年のレースで実際に生まれたオーバーテイクを検証するプロセスが必要になるでしょう。
まぁ、個性あるサーキットがたくさん欲しいというのがファンの本音だと思います。かつてのシルバーストーンやホッケンハイムのような超高速コースとか。ただ、現実としてあの頃に戻ることはもうなさそうです。
そういえば、DAZNのオフシーズン企画で1950~60年代のF1の特集を配信していますが、その中でクレイジーと評されるドイツの「アヴス」の映像がちらっと映りました。あまりにクレイジーなこのコースを紹介しつつ、本稿を締めさせて頂きます…のはずだったのですが、ひとつ追記が。
【追記】
2/15(現地時間)にメキシコで開催されるフォーミュラEから、今年のコースが変更されるとの発表が。ターン3から従来の外側にコースが延長されているほか、最終コーナーにあたるターン15からはシケインが撤去されています。
180度回り込むこのカーブ、旧コースの名物「ペラルターダ」の復活ですね。アイルトン・セナが横転したことでも知られます。安全性を確保したうえでこういうのが復活するのは嬉しい。
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