東京五輪独占配信。NBCもOTTサービス開始へ。

米4大ネットワークのひとつで五輪の独占放映権を持つNBCユニバーサルが独自のOTTサービスを発表。NBCのロゴである孔雀の羽から「Peacock」と名付けられたこのサービスは、東京五輪の開幕直前となる7/15にローンチ予定。(4/15から一部のユーザーを対象にテストを開始)
無料で見られるコンテンツも用意されているが、注目はやはり月額4.99ドル(CMなしのオプションは9.99ドル)のプレミアムサービスで、NBCで放送されたドラマやユニバーサルの映画、そしてスポーツ中継ではやはり東京五輪が目玉となる。また、8月からはプレミアリーグの配信も予定されている。

五輪中継では“Tokyo Live” “Tokyo Daily Digest” “Tokyo Tonight”という3つのチャンネルでライブとハイライトの配信を実施。地上波では録画放送となる開会式もライブ配信されるとのこと。

そう、巨額の放映権料を支払っているNBCではあるけど、地上波で生中継されるのは人気のある競技に限られており、ゴールデンタイムでの録画中継が多い。そのほうが結果的にCMを高く売れるということらしい。生で観たい人は有料で、となる。

なお、NBCにはすでにスポーツ中継のOTTである「NBC Sports Gold」が存在するが、こちらは継続予定とのことで棲み分けも課題となる。
NBCユニバーサルの親会社であるコムキャストは21世紀FOXの買収に名乗りをあげたものの、横からディズニーにかっさらわれてしまう。代わりに同じFOX傘下である英skyを買収したものの、当初の目論見は崩れ去った。

「Peacock」の開始は、すでに先行している「Disney+」への対抗でもあり、またコンテンツを供給しているNetflixなどへの牽制球ともなる。Netflixとは2021年まで契約しているとのことで、満了後にはおそらくコンテンツを引き上げるものと思われる。

Netflixはオリジナル作品に活路を見出だしており、既存のテレビやハリウッド業界の逆襲にどう対抗していくか。

ただ、スポーツにおいてはオリジナルコンテンツはなかなか作りにくく、育てるのに時間がかかる。ESPN(こちらもディズニー傘下)が手がけるX-GAMESのような事例もあるけど、NBCはまず五輪の権利を最大限に活用することが戦略となる。

東のディズニー、西のユニバーサル…というのは日本の話ですが(汗)、支持を集めるのはどちらなのか。それとも共倒れか。壮大な消耗戦はまだまだ続きます。

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