EUジオブロック禁止で放映権の国境崩壊か。

本日はいわゆる「Afterコロナ」の話。現状を追いかけるだけで精一杯の中ですが、少しずつ未来の話を織り混ぜていきたいところです。最近になってNetflix参入の噂も出て(ガセネタでしたが)、放映権の未来を考えるいいタイミングをもたらしてくれます。

世界の多くの国が事実上の鎖国状態になってしまったコロナ禍。自由主義の国でも意外と簡単に強権発動ってできるんだな…と極東の島国に済む人間はつい思ってしまいます。普段は国境を意識することがあまりないだけに。

EUでは観光業が盛んな国が多いこともあり、多くの犠牲を払いながらも少しずつ国境を開こうとしています。もともと域内のヒトの移動を自由にする「シェンゲン協定」があります。平時ではとても素晴らしい考えなのですが、この事態では逆の効果をもたらしてしましました。

さて、ヒトの動きは止められても、情報の動きは止まりません。EUでは情報の流れも自由にしようという考えもあり、それに従って政策が立案されています。しかし、この考えがスポーツ界にとっては大きな打撃をもたらすかもしれないのです。
以前、プレミアリーグが独自のOTTサービスを検討しているという話を取り上げました。その背景のひとつとして考えられているのが、EUで検討が進んでいる「ジオブロッキングの禁止」です。イギリスはEUから離脱しましたが、EU域内でビジネスをする以上はそこのルールに従わねばなりません。
うまくリンクが張れなかったので、詳細は以下のURLをご参照ください。

https://www.sportcal.com/Insight/Opinion/129883
スポーツ中継を含め、テレビのコンテンツは電波を通じて送信されること、そして電波は各国の当局によって管理されていることもあって従来は特別扱いとされてきましたが、いよいよそれもやめようという話ですね。

これが実行されるとヨーロッパにおける放映権ビジネスはがらっと変わります。国別に販売していたものがEUまるごとになります。また、EU域内に住む人は他の国のサービスと契約して好きなスポーツを観ることができます。(もちろん言語の壁はありますが)

また、EU域内では基本的に同じ料金設定になるでしょう。すると国によって経済力の差が出ます。また国によって人気のあるスポーツは異なりますから、人気のある国に高く売り込みたいと考えていてもフラットになります。

これらの変化によって、EUにおける放映権ビジネスの約15%、金額にして年間20億ユーロが損なわれると上記のレポートでは試算しております。その中でも比較的マイナーな競技のダメージは深刻になるでしょう。

ちなみに国単位という縛りから解放されている放映権ビジネスもありまして、それはスポーツベッティング業者向けの放映権です。今後はこっちの方向から壁が崩されていくことも充分考えられます。

あと別の問題として「ポータビリティ」というのもありまして、海外にいると日本版のDAZNが見られないというのが最たる事例ですが、こちらの改善も待たれます。

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