謎がいっぱいのJリーグ「ファン指標配分金」。
Jリーグが今季から導入する「ファン指標配分金」。観客動員とDAZNの視聴時間をベースに配分されるという内容から一部のサポーターに動揺が広がってるようです。
いわゆる欧州5大リーグでも放映権料の分配を行っていますが、この方式だともっとも近いのはラ・リーガでしょうか。ラ・リーガでは観客動員とテレビ視聴率をベースとした配分がありますが、視聴率をDAZN視聴時間に置き換えたものと言えそうです。
もっともラ・リーガは全体の25%をこれによって配分しており、その結果クラブ間の格差が大きくなっています。それと比べれば今回の5億円というのはまだまだ小さいですね。
このような制度を導入するねらいは、当然ながらクラブの競争を促進するためですが、お金の配分とは政治そのものとも言えます。Jリーグの戦略に沿ってファンを拡大させたクラブが今後より重用されるよ、というメッセージをまず発し、今後さらに金額を増やしていくことになるかと思います。
その中にはソーシャルメディア戦略なども含まれるようで、各クラブのSNSもこぞって来場ならびにDAZN視聴を呼びかけています。
2020シーズンより、Jリーグにはスタジアム来場とDAZN視聴(フルマッチおよびハイライト)という2つの指標から算出する、「ファン指標配分金」という制度が導入されます。今シーズンはJリーグ第1~6節のDAZN視聴が指標となりますので、スタジアムに加え、DAZNでもぜひ浦和レッズの試合をご観戦ください。 pic.twitter.com/zMKwPEhCwY
— 浦和レッズオフィシャル (@REDSOFFICIAL) February 20, 2020
具体的にどんなルールで配分割合を決めるかについては詳細が公表されていないので分かりませんが、クラブ側のツイートを見る限りではライブだけでなく見逃し視聴やハイライト視聴も対象に含まれる模様。「スタジアムで応援しながらDAZNもつける」必要はなさそうです。
また、画面は見ないけどDAZNを延々とループさせる、といったツイートも見ましたが、さすがに視聴時間については1ユーザーあたりの上限があるのではと思いたいところです。自分が設計するならそうします。
アウェイの試合を見ることで相手側に資金が行くのでは、という懸念については「お互い様」としか言えません。それだとアウェイに遠征することが最大の利敵行為となってしまいます。むしろこの制度によって、相手側に入った観客収入の一部がバックされるとポジティブにとらえるべきでしょう。
現時点ではまだ始まったばかりの制度であり、金額もまだ少ない。サポーターがとるべき行動は従来と変わりません。DAZNを見まくってサーバーに負荷をかけるよりも、グッズ等を購入するほうがクラブへの支援になるかと思います。
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