【追記あり】バーチャルインディ500、事故多発でリアル物議。

5/2(日本時間5/3)に開催されたインディカーの代替イベントで起こった事故が、eスポーツの枠を飛び越えてリアルで物議を醸し出しています。

ネタバレされたくない方はここでページを閉じてください。レースの模様は公式YouTubeで見られるほか、GAORAでも日本語コメンタリー付きで放送されています。
「たかがゲーム」ではありません。現役のリアルドライバーがeスポーツの世界で戦うというのは、単なる遊びで済まされるものではなく、ドライバーはエンジニアやスポッター(周囲の状況を伝えるスタッフ)とチームを組み、真剣に取り組んでいる…はずです。

インディ500の会場であるIMS(インディアナポリス・モータースピードウェイ)が舞台に選ばれたこのレースでは、距離こそ175マイルに短縮されていますが、歴代のインディ500優勝者を含む現役ドライバーが多数参戦。また、前戦から参加しいきなり勝利したF1ドライバーのランド・ノリス選手もビッグタイトルを目指して出場してきました。
その結果は、ラスト数周で現実ではまずあり得ないクラッシュが続発し、カオスの中でフィニッシュすることとなったのです。とくに物議を醸したのが、先頭を走るノリス選手が周回遅れのシモン・パジェノー選手(昨年のインディ500覇者)に追突したシーン。映像ではパジェノー選手がわざと減速したように見えます。

現実なら負傷者が、下手すれば死者が出てもおかしくない状況。ゲームなら許されるのか。エキシビションなら許されるのか。被害者がノリス選手であることもまた問題を深くさせます。よそ者に2戦連続で、しかも聖地IMSで勝たせるわけにはいかない。そんな意地が誤った行動を招いたのでしょうか。

エキシビションとはいえ、このイベントはインディカー公認であり、多くのスポンサーが付き、テレビ中継もされました。この問題は今後リアルにも波及しそうな勢いです。

棚ぼたで勝利を得たマクラフリン選手はオーストラリア・スーパーカーチャンピオンシップ(かつてDAZNで配信されたこともありますね)の王者で、今年からインディカーにスポット参戦を予定。つまり彼もまだリアルレースは経験していない「よそ者」だった…というオチがつきます。しかもシリーズ2勝目。
※当初5/24に決勝を開催する予定だったインディ500は、現時点で8/23に延期と発表されています。

【追記 5/8 21:00】
リアルのインディカー・シリーズは6/6(現地時間)、テキサスで開幕すると発表されました。

【お知らせ】現在コメント機能が使えない状態です。感想・意見・誤情報のツッコミ等ございましたら、筆者のX(旧Twitter)までお願い致します。 @flower_highway

0コメント

  • 1000 / 1000