大統領の強権発動?フィリピン最大の放送局が停波。

先日の記事でDAZNの次の進出先の候補としてフィリピンの名前をあげました。プレミアと欧州CLの放映権を持っていることや英語圏であることが理由としてあがりますが、そんなフィリピンで大変な出来事が。

国内最大の民放局であるABS-CBNが放送免許の期限切れにより停波してしまったのです。免許更新には議会の承認が必要ですが、議会はコロナ対策でそれどころではなく…というのはあくまで表向きの理由であり、強権政治で知られるドゥテルテ大統領が反対しているためだろうと言われております。

2016年の大統領選挙のときから批判的な論陣を張ってきた放送局だけに、これまでもたびたび免許更新に反対する考えを表明してきたとのこと。また、大財閥が経営していることも政治的対立の大きな要因とされています。
政治のことには深く関わらない主義の当ブログではありますが、電波という限られた資源をどう配分するのか。政治側の責任と、それを預かるメディア側の責任とはなにか。いろいろと考えさせられるテーマではあります。

ネタ探しをしていると、よく「放送権の剥奪を!」といったツイートを見かけます。権利ではなく免許なわけですが、言論の自由は最大限尊重されるべきですし、かといってフェイクニュースは許されるものではないし、世界が不安に包まれている現状において、情報を発信することの責任を零細ブログなりに考えているつもりではあります。

…すっかり話がそれてしまいましたが、スポーツ的な文脈で言うと、ABS-CBNは傘下の衛星局やCATV局も含めて多数のスポーツを放送しており、最近だとNBAなどの放映権を持っているのだとか。

免許復活の可能性も残されているものの、宙ぶらりんになった放映権について、これから世界のスポーツが再開される中どのように処理されるかは気になるところで、もしDAZNがこの時期に参入できればチャンスとなるかもしれませんが、公権力の介入というリスクも同時に背負うことになります。
その後の情報として、10月末までの暫定免許を認める方向で動いているとのことです。ただしあくまでも暫定であって、まだまだ課題は山積みです。
●フィリピンの状況(5/11時点)
感染者数: 11,086
死者数: 726
人口: 1億人

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