NBC「Peacock」始動にプレミア配信を据える。

NBCユニバーサルのOTTサービス「Peacock」が本日(7/15)アメリカで正式にローンチされます。

Netflixに対抗しようとハリウッドのメジャー各社がOTTを立ち上げています。昨年秋にディズニーが「Disney+」をローンチし、今年5月にはタイムワーナーも「HBO Max」を開始。スタジオジブリとの契約も話題になりました。
以前書いた記事を再度紹介しておきますが、Peacockは映画についてはNetflixとの契約を2021年まで残しており、直ちにユーザーを奪うのは難しそう。でも、この時期にリリースすることには大きな狙いがありました。NBCが保有する東京五輪の独占配信です。

それが延期となり、新たな目玉コンテンツが求められることとなりましたが、ここに来てふたつの施策を打ち出してきました。

ひとつはパラマウント映画を傘下に持つCBSViacomとの契約。NBCとCBSがタッグを組むというなかなか面白い形となりました。そして、もうひとつがプレミアリーグです。NBCがテレビで放送しない残りのカードすべてを配信します。
もともとNBCはプレミアの放映権を持っており、従来はスポーツ専門のOTTである「NBC Sports Gold」で配信していたのですが、それをPeacockに移管します。NBC Sports Goldは競技別のパックを購入する形となっておりますが、プレミアのパックの契約者については自動的にPeacockに移行となります。

テレビネットワークのNBC、およびその親会社であるCATV大手のコムキャストは、テレビからインターネットへのシフトに対応せねばならない立場にあります。そう簡単にテレビが消えることはないとは思いますが、OTTもやっていかねばなりません。

そのうえで、テレビが強みを発揮できる分野となれば、やはりライブとなるでしょう。五輪の放映権をとんでもない値段で購入するのも、それだけ生き残りに必死であることの裏返しです。1年後に東京五輪が無事開催されたとしても、それまでに勢力図は大きく変化しているのかもしれません。

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