GCNレースパス、その複雑な世界を読む。

昨日も速報した通り、GCNがサイクルロードレースのライブ配信に乗り出します。「GCN Race Pass」というサービス名で、8/1開催のストラーデ・ビアンケから配信開始。価格は年5,500円(8/12までは5,000円)となっています。

日本語コメンタリーがあるかどうかが気になりますが、アプリの説明ではあることになっています。無料お試し期間も設定されていないので、ここは悩みどころです。

GCNは5月にジロ・デ・イタリアの過去の大会を配信し、「土井ちゃん」こと土井雪広さんによる日本語コメンタリーも付きました。本来ならこの時点でサービス開始の予定だったのかもしれませんね…。

※土井ちゃんのTwitterで「解説をやる」との言及がありました。その他にどんなメンバーを集められるのか、もう少し待ってみたい気もします。
さて、日本以外にも計10か国でサービスが開始される予定で、各国の配信リストが発表されています。つまり、国によって配信されるレースが異なるわけです。

【追記】その後30か国に増えていました。
【追記】ディスカバリーのプレスリリースによると59か国で利用可能とのこと。

GCNはユーロスポーツと同じディスカバリーの子会社であり、ユーロスポーツが保有している放映権については横展開できますが、それ以外のところでごちゃごちゃしてるのですね。

日本のリストは昨年DAZNが配信していたレースをほぼ引き継ぐ形となっていますが、すべてのレースの(日本向けの)権利がユーロスポーツにあるわけではなく、ジロ・デ・イタリアやロンド・ファン・フラーンデレンなどはIMGが権利を持っています。

ですから、これらはわざわざ買ったと考えられ、なんともお疲れ様です…と。ただ、30か国で一斉に始められるということは、なにか裏事情があるのかも?と考えたくもなります。なにか分かりましたらまた書きます。

アメリカのリストを見ると結構少ないのですが、すでにNBC・FuboTV・FloSportsの3社が権利を持っています。つまり以前から多くのレースを見られる環境にありました。ただし、FloSportsにディスカバリーが出資しているためか、ユーロスポーツ経由のレースについてはGCNにも組み込まれてますね。

話を日本に戻すと、ツール・ド・フランスなどASO主催のレースは引き続きJSPORTSで放送(2022年まで契約あり)。UCI世界選手権についてはおそらく今年もSPEEDチャンネルでしょう。ただし来年は変わってる可能性があります。

以下、ユーロスポーツとIMGのカタログを紹介します。見る際には"territory"に着目すると、この複雑な構造が見えてくるかと思います。

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