「マネー・ボール」は投資にも通用するか。

RedBullならぬ、RedBallなる会社が設立されました。この会社はSPAC(特定目的投資会社)と呼ばれるもので、上場することで資金を調達し、まだ上場していない会社を買収します。

市場から調達する予定の金額は5億ドルで、買収先については「スポーツ、メディア、データ分析」の企業をターゲットにしているとのことです。

具体的な事業が存在してない、設立されたばかりの会社でも上場できてしまうのは実にアメリカらしいと言えます。
さて、この会社にアドバイザーとして招かれたのがMLB・アスレチックスでGMを務めたビリー・ビーン氏。

資金力に劣る球団をデータを活用した巧みな編成でリーグ優勝にまで導いたその手法は書籍『マネー・ボール』にまとめられ、ビジネス書なのに映画化までされてしまいました。

投手なら奪三振。打者なら出塁率。他の球団があまり重視してこなかった指標を使い、お買い得な選手を集める手法は、ある意味株式投資における「バリュー投資」にも通じるものがあります。

ただ、バリュー投資はある程度の実績がある会社に対して行うもので、新人のポテンシャルをみる「目利き」とはまた違うものです。そういう意味でどんな会社を見つけてくるのか、手腕が問われるところです。

スポーツにおいてデータ分析はもう当たり前。戦術、トレーニング、そしてマーケティングに幅広く活用されています。

とくに戦術面では相手がいるわけですから、分析の深さに加えて、相手の裏をかくことも求められます。そのあたりの話もまたどこかで書ければと思います。

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